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現在相場考察

久々な値上がり、オーバーシーズクロノグラフ49140/423A-8790

2020年3月23日更新
ヴァシュロンコンスタンタンのオーヴァーシーズ49140/423A-8790について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年7月の安値(ヤフーショッピング)と2020年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8ヶ月での変動は11万5750円の値上がりだった。

オーバーシーズクロノグラフ 49140/423A-8790についての考察(2020年3月)

2000年代前半という時代、アクアノート5065/1Aと同水準、もしくはやや高めといった水準だったオーバーシーズクロノグラフ。

3針のオーバーシーズのケースサイズは、ラージでも38mmだったのに対し、クロノグラフとなると40mm。また、3針にはクォーツがあったのに対し、クロノグラフは機械式のみで、デイト表示も異なる仕掛けが採用されていたのです。

そういったことから、49140/423A-8790には特別なイメージがあり、当時アクアノート5065/1Aを所有していた筆者目線でも「憧れる」と感じたわけです。

けれども、そんなオーバーシーズクロノグラフは、ここ数年の相場では、あまり目立った動きがなく、相対的に「高い」という印象もありません。

値動きしていなかったわけではないのですが、10万円以上の動きとなることはありませんでした。

また、2016年以降はほぼ値動きしていなかったといえ、長らく100万円前後という価格帯に位置していたのです。

オーバーシーズクロノグラフが今の時代に100万円前後で買えるということは、この時計のキャラクターからして安いといえたため、そういった状況は早い段階で変化するのではと思われました。しかし、3年以上に渡って大きな変化が無かったため「?」な状況だったといえます。

まして、2019年には黒文字盤に大きな変化があったわけで、この49140/423A-8790が動かなかったというのは、まさに不思議だったといえます。

そうなると、もう49140/423A-8790は値動きしないのでは、といったムードにもなります。

しかし、2020年3月の今、なんと49140/423A-8790が大きな動きとなっているのです。

現在、49140/423A-8790は約116万円という水準なのですが、これは2019年7月と比べて11万円ほどの上昇。

49140/423A-8790は長らく10万円以上という値動きがなかったわけですから、今の動きは久々な値上がりといえるわけなのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年7月
の安値(ヤフーショッピング)
2020年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ヴァシュロンコンスタンタン
オーバーシーズクロノグラフ
49140/423A-8790
中古 0年
8ヶ月
¥1,048,000 ¥1,163,750 115,750 111.04%

最近の相場といえば、2019年夏から始まった値下がりに加え、新型コロナウィルスによる懸念があるといえます。

しかし、そういった不利な状況な中で、このオーバーシーズは不思議と値上がりしているのです。

なお、アクアノートやロイヤルオークなどは、2019年夏以前から値下がり傾向となり、上昇しているといった感じではありません。また、ここ数ヶ月は相場が特に変わらないという感覚があります。

ですからオーバーシーズクロノグラフは、脈絡もなく値動きするといった印象になるわけですが、そういった動きは、他のオーバーシーズでもあるのです。

それこそが、このモデルの後継にあたる、第2世代のクロノグラフなのですが、2019年10月に4月水準より高くなったため「あまのじゃくな値動き」と表現しました。ちなみに、今でも10月水準と大きく変わらないため、一時的な現象ではなかったことが分かります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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