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腕時計特集

コロナウィルスと時計相場市場について

2020年4月6日更新

こんにちは!

コミット銀座の金子でございます。

読者の皆様、いつもご覧いただきまして有難うございます。
また、励ましのお言葉をいただきまして有難うございます。
大変励みになります。

皆様、コロナウィルスの件で大変な思いをされております。
コミットでも感染拡大防止につとめ、最大限の配慮を行っております。
くれぐれもお気をつけください。

コロナウィルスの拡大は世界株安につながり、
経済が完全に混乱して先の見えない不況に突入しそうな流れになっております。

そこで、リーマンショック時の時計相場の状況を交えながら私見ながら、
今後の時計相場を考察していきたいと思います。

まず、時計相場を考える上で大切な事は、
高級時計相場は国内のものではなく世界的な相場から来るという事と、
価格は需要と供給から成り立っている事が前提です。

その為に、現行販売品みたいに毎日製作されて個体数が増えて行くものと、
廃盤になり世の中の現存数が決まっているものでも下落率や相場も異なってきます。

また、世界相場は、USドル建てであり、その辺りの関連性も重要です。
2008年のリーマンショック後の数年で為替は1ドル70円台に突入しました。

その際にRef.16520デイトナは、海外では10,000ドル超で取引されていました。
国内では換算すると80万円辺り輸入関税を加算した90万円辺りが日本国内の流通相場でした。
その後、皆様もご存じの通りアベノミクスにて為替が120円台にのりました。
景気も少し回復基調にあり、海外では、約10%程度増の11,000-12,000ドルで
取引されていましたが、円安で120円となると換算して150-160万円にもなります。

実は、そこまで値上がりしていないにも関わらず、
こういった外部要因で値上がりしたと感じてしまう事も少なくありません。
その後、Ref.16520/エルプリメロは、USドル建てでも高騰化して人気化していきますが。

最初は、全体的に値があがる中、最終型番のPシリアル、その次にAシリアルが
特に人気でしたが、先程申し上げた通り、個体の絶対数という意味で交換されても
手に入るルミノバダイヤルよりも、二度と手に入らないトリチウムのダイヤルの方が、
価値をあげていきました。

需要と供給のお話もしましたが、ポールニューマンデイトナは2000万円以上しますし、
コンディション等、レアならば数億円するのが現状です。
レア「数が少ない」といえばRef.6541ミルガウス、Ref.16610パナマダイヤル等は
個体数が10分の1も存在しないのに、値段はポールニューマンの方が高いです。
これは、絶対数的な価値もありつつ、需要の数とのバランスとも言えるでしょう。

時計の価値と値段は、常に欲しい方の数の需要と売りたい方の数の供給で決まってきます。

次回は、景気悪化時等の価格の下落と上昇についてお話しします。

この記事の執筆者
金子剛
コミット銀座 鑑定士 (時計鑑定歴15年) 2020年よりエグゼクティブ・アドバイザー就任。 腕時計の知識、相場観には定評があり、特にヴィンテージロレックスのマニア気質が高い。 現在、ヴィンテージロレックスに特化したサイト、CVWD.JPを制作。
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