2018年にデビューして以来、超プレミアムな存在という印象の126710BLRO。青赤ベゼルのGMTマスター2は、2007年に消滅して以来、長らく復活することがなく、「SS」となるとこのモデルの登場まで出ていなかったのです。
ですから、126710BLROは、多くの腕時計ファンが待ちに待った存在であるのですが、ジュビリーブレスレットという要素を備えたという点が想像を超えた意外性だといえました。そういったことが、さらに高い注目度を生み出すこととなり、その相場は随分高い様子となったといえます。
2018年11月の新品実勢価格(3社平均値)は、約197万円という水準ですが、2019年7月には中古ボトム価格が約209万円という水準にまで上昇。中古相場をもってしても、200万円以上という価格帯になったのです。
しかし、そんな状況となったのもつかの間。2019年の夏といえば、多くの人気モデルが値下がりした時期ですが、この126710BLROも例外なく下落したのです。
値下がりを確認したのは、2019年9月のことですが、その際の水準は約181万円。これは、2019年7月と比べて28万円ほどの下落でした。
そして2020年4月の今、この126720BLROは再び目立った下落状態。
現在水準は、約166万円なのですが、これは2019年9月水準に対して14万円ほどの値下がりです。
なお、この160万円台という水準は、126710BLRO登場以来の最安相場だといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年9月 の安値 |
2020年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 126710BLRO |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥1,812,650 | ¥1,643,756 | -168,894 | 90.68% |
126710BLROといえば、現代の大人気モデルという印象ですが、そういったイメージの反面、「かつて不人気だった」という側面があります。
SSデイトナの場合、2000年でも2020年でもその「大人気」という立ち位置に違いはありませんが、GMTマスター2の場合は大きく異るのです。
2000年当時、GMTマスター2は、「最も安く買えるスポーツ系」といわれ、中でも青赤は不人気とされていました。
また、ジュビリーブレスレットは、「スポーツモデルらしくない」という理由で人気がないため、青赤、ジュビリーという組み合わせは最も不人気だったといえます。
しかし今では、この組み合わせは大人気であるわけですが、そのような差があるだけに、今後126710BLROのキャラクターがどうなっていくのか興味深いといえます。
今後も高い人気度が継続していく可能性がある反面、2008年のミルガウス116400GVのようになる可能性もないわけではありません。
そして、もしそうなったならば、近年そこまで人気というイメージがなかったエクスプローラーがこの126710BLROの相場を上回るという現象もありえるわけですが、そのようなことになるか否か、その可能性がどの程度なのかは全く分かりません。