2017年に電撃復活を遂げた「赤シード」。復活という要素はロレックスで珍しいものの、2007年以降は10年に一度というタイミングで出るようになったともいえます。
そして、この復活こそが、相場的にはどう評価されるかが難しいものだといえます。
分かりやすい例は2007年復活のミルガウスです。デビュー当初は「幻のモデルの復活」ということで、大変な注目度かつ凄まじい評価となりましたが、翌年のリーマンショック後には大幅に値下がり。それ以降は、目立って評価されることがなく、今でも6桁世代の価格序列としては「上の方」という印象がありません。
このミルガウスの例から分かるのは、「復活」という要素は、デビュー当初は高い評価となる一方、それが継続しないという点です。
幻の要素は、「手に入らない」から良いのであって、それが復活して「手に入る」状況になると、人は興味を失うのかもしれません。
では、この赤シードはどう評価されているのかというと、やはりあまり目立った評価とはいえない様子となっています。
2017年のデビュー以降、中古がデビュー年の中古相場を超えたといった様子はありませんし、目立った上昇といった様子もありません。
また、2018年10月には10万円ほどの下落といった様子となっており、他のロレックスが下落トレンドでなかった状況下で値下がりしていたのです。
そんな126600は、2019年4月には回復傾向となったものの、その水準は2018年8月の約161万円に届かないといったところでした。
ですから、2019年上半期の超上昇トレンドでも、目立った値上がりといった現象はなかったのです。
さて、そんな126600ですが、2020年現在の動きはどうなっているのかというと、値下がり傾向。現在、約138万円という水準なのですが、これは、1年前と比較して約19万円の下落という状況なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年4月 の安値 |
2020年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
シードゥエラー 126600 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,580,000 | ¥1,386,000 | -194,000 | 87.72% |
126600の様子を記事で前回お伝えしたのは、2019年4月のことですが、なぜ1年も記事化しなかったかというと、目立った動きがなかったからです。
2019年といえば、上半期には目立った上昇、夏頃からは下落トレンドといった様子でしたが、この126600については、4月に回復傾向となった以外、目立った値動きをしていた様子がなかったのです。
2019年夏の下落トレンドでは、それほど目立った下落という様子でなかった126600ですが、今回の値下がりトレンドでは、150万円台⇒130万円台後半といった変動が見られます。
そういった意味では、他の人気モデルの動きに影響される変動はあまりなかったものの、126600は新型コロナといった社会的現象は無視できなかったといえるでしょう。