ラジオミールが高級シリーズだった時代は限定モデルが多かったですが、このPAM00062はレギュラー品としてラインナップされていました。
このモデルは、ホワイトゴールドのラジオミールですが、ラジオミールに限らずWGは、パネライでの採用例が少ない傾向があります。
そういった意味では、「WGだから希少性がある」と思われるところですが、この62番の魅力において、そのような文脈は弱いといえます。
それはどういうことかというと、もっとインパクトのある魅力があるということです。
まず、62番の魅力として大きいのは、先のように「高級時代のラジオミール」いう点。
2005年以降、ラジオミールはルミノールと特に変わらない構成となりましたが、この62番の時代は超高級シリーズ。また、ドレス系という役割も担っていました。
ですから、62番は単に「豪華なバージョン」、「レアなWGバージョン」という文脈ではなく、WGモデルとしてサラッとデビューしたという生い立ちなのです。
ちなみに、62番といえば、RGの103番と兄弟的なモデルですが、実は両者のデビューは同じ年ではありません。
62番が2000年デビューなのに対し、103番は2001年デビュー。また、62番は2001年、103番は2002年までのラインナップとなっています。
さらに、これら2つには、前期後期があるのですが、ムーブメントのローターが“銀”か“金”という差がそれを示しています。
そのバリエーションは、62番にも103番にもあるため、両者のラインナップが重なる2001年のどこかのタイミングで、ローターが“金”になったのだと思われます。
さて、そのような兄弟的モデルである62番と103番ですが、ここ数年は62番のほうが出現数が少なく、レアという印象が強くなっています。
とはいえ、103番も数が多いというわけではなく、両者は「いつも売られているわけではない」という点が共通しています。
そのため、レア感が強いといった印象を受けるわけですが、相場はそれほど評価されているわけではありません。
PAM00062はこの1年でやや上昇といったところですが、その変動額は4万円。また、現在水準は2016年2月よりも安いという状況でもあります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年4月 の安値 |
2020年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00062 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,180,000 | ¥1,225,550 | 45,550 | 103.86% |
PAM00062は2016年2月に約129万円という水準でしたが10月には108万円に下落。2017年7月に約124万円になったものの2019年4月には118万円という水準に下がっていました。
そして今回、この62番は約122万円という水準となっているのですが、2016年2月水準や2017年7月水準と似たような印象を受けるため、意外と評価されていないと感じるわけです。