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現在相場考察

2020年の様子、ラジオミールPAM00062

2020年4月29日更新
オフィチーネパネライのラジオミールPAM00062について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年4月の安値と2020年4月の安値を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥45,550だった。

ラジオミール PAM00062についての考察(2020年4月)

ラジオミールが高級シリーズだった時代は限定モデルが多かったですが、このPAM00062はレギュラー品としてラインナップされていました。

このモデルは、ホワイトゴールドラジオミールですが、ラジオミールに限らずWGは、パネライでの採用例が少ない傾向があります。

そういった意味では、「WGだから希少性がある」と思われるところですが、この62番の魅力において、そのような文脈は弱いといえます。

それはどういうことかというと、もっとインパクトのある魅力があるということです。

まず、62番の魅力として大きいのは、先のように「高級時代のラジオミール」いう点。

2005年以降、ラジオミールルミノールと特に変わらない構成となりましたが、この62番の時代は超高級シリーズ。また、ドレス系という役割も担っていました。

ですから、62番は単に「豪華なバージョン」、「レアなWGバージョン」という文脈ではなく、WGモデルとしてサラッとデビューしたという生い立ちなのです。

ちなみに、62番といえば、RGの103番と兄弟的なモデルですが、実は両者のデビューは同じ年ではありません。

62番が2000年デビューなのに対し、103番は2001年デビュー。また、62番は2001年、103番は2002年までのラインナップとなっています。

さらに、これら2つには、前期後期があるのですが、ムーブメントのローターが“銀”“金”という差がそれを示しています。

そのバリエーションは、62番にも103番にもあるため、両者のラインナップが重なる2001年のどこかのタイミングで、ローターが“金”になったのだと思われます。

さて、そのような兄弟的モデルである62番と103番ですが、ここ数年は62番のほうが出現数が少なく、レアという印象が強くなっています。

とはいえ、103番も数が多いというわけではなく、両者は「いつも売られているわけではない」という点が共通しています。

そのため、レア感が強いといった印象を受けるわけですが、相場はそれほど評価されているわけではありません。

PAM00062はこの1年でやや上昇といったところですが、その変動額は4万円。また、現在水準は2016年2月よりも安いという状況でもあります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年4月
の安値
2020年4月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ラジオミール
PAM00062
中古 1年
0ヶ月
¥1,180,000 ¥1,225,550 45,550 103.86%

PAM00062は2016年2月に約129万円という水準でしたが10月には108万円に下落。2017年7月に約124万円になったものの2019年4月には118万円という水準に下がっていました。

そして今回、この62番は約122万円という水準となっているのですが、2016年2月水準や2017年7月水準と似たような印象を受けるため、意外と評価されていないと感じるわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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