グランドセイコーにはかなり多くのラインナップが存在するため、知名度が高いモデルがあまり多くない印象がありますが、SBGA011は比較的知名度の高いモデルといえるかと思います。
このモデルには何かと気合が感じられるのですが、ブティック限定ということからもそのようなキャラクター性が強いといえるでしょう。
見た目としては、和紙のような文字盤が特徴的でそれに独特な色合いのブルー針がとてもよくあって魅力的。ブレスレットやケースは一見、ステンレスに見える色合いですが、実はチタンとなっており、日本独自の高い技術力を生かした個性を感じます。
また、搭載されている機械はスプリングドライブとなっており、「スイープ秒針」、「裏スケ」といった、機械式での人気要素を備えた半クォーツとなっています。
ですから、このモデルには何かと他の高級腕時計とは異なる個性が備わっており、そういった個性も「単に奇をてらった」といったものではなく、高い技術力に裏打ちされたものであるということが魅力なのだと思います。
そのようなことから、この時計にはファンが多いと感じるのですが、意外と中古市場での評価はそれほど高くありません。
2011年4月の水準が約36万円だったのに対し、2017年12月水準が約43万円。2011年といえば、腕時計が全体的に安い時期である一方、2017年12月といえば高い時期であるわけです。
実際、オメガのスピードマスタースヌーピーは、2012年2月において約34万円だったのが2019年1月には108万円にまで上昇。他のモデルでも2011年頃と2017年頃との比較では数十万円単位の上昇となったモデルは多々あります。
ですから、2011年と2017年の水準が7万円程度しか変動していなかったSBGA011は、特に2017年においてお得感があるように感じたといえます。
しかし、そんなSBGA011は今、なんと値下がり状態。2017年水準よりも安い状況となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年12月 の安値 |
2020年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
セイコー
グランドセイコー SBGA011 |
中古 | 2年 5ヶ月 |
¥439,800 | ¥394,000 | -45,800 | 89.59% |
SBGA011は2017年12月において40万円以上だったのですが、値下がりした結果、現在では40万円を切る水準となっています。
2011年4月水準が約36万円だったわけですから、現在水準はそれと3万円程度の差しかないということになります。
現在、新型コロナによる値下がりトレンドで多くのモデルに下落傾向が見られますが、そういったモデルは2011年水準と比べるとだいぶ高い相場です。
実際、サブマリーナの16613(青)は現在2011年頃30万円台後半という水準でしたが、下落トレンドの現在でも80万円台後半。それに対してSBGA011は2011年水準と大きく違わないため、かなりお得感が強いといえるでしょう。