チューダーのクロノタイムには、様々な仕様があり、それらの組み合わせで相場が随分異なるといった傾向があります。
ただ、そういった要素は意外と把握しやすいため、多くの方にとって理解しやすい傾向があります。
そのため、様々な仕様を持つ腕時計としては、なかなか値動きする傾向があり、特に2018年以降はそういったことが顕著だといえます。
2017年頃までに関しても、値動きしていないわけではありませんでしたが、その時期までに20万円台前半だったモデルが、2019年には40万円台にまで達していたのです。
そのような価格帯のモデルは、クロノタイムの中でも安い組み合わせだといえますが、その一方で高い組み合わせとなると、その時期80万円以上となっていました。
そういったことに該当するのはどういった内容なのかというと、一言でいえば「ロレックスの要素を含む」モデルだといえます。
チューダーはロレックス系列のブランドですが、90年代頃までのモデルには、ロレックスと共通のパーツが使われていました。特に竜頭はチューダーでありながら、ロレックスの王冠マークが刻まれていたのです。
そのような要素を持つクロノタイムは以前から相対的に高い立ち位置となっており、安い組み合わせの個体が20万円台前半の時期でも、40万円台に位置。実際、この79160は2017年2月の段階で約46万円だったのです。
そんな79160は、2018年に大きな変化が起こっていました。
2017年2月に約46万円という水準だったのが、2018年4月には約74万円にまで上昇。2017年⇒2018年の1年2ヶ月で28万円もの上昇となったのです。
そして、その後も上昇傾向は止まらず、同年12月には約85万円となっていました。
さて、そんな79160ですが、新型コロナによる下落トレンドの今どうなっているのでしょう。
その答えは、やはり値下がりなのですが、79160は現在約74万円。2018年10月水準よりも11万円安くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年10月 の安値 |
2020年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
チューダー
クロノタイム 銀文字盤(黒インダイヤル) 79160 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥858,000 | ¥748,000 | -110,000 | 87.18% |
79160の現在水準は、2018年4月にかなり近いですが、このような下落幅は他の値下がりしている人気モデルに対して、驚くほど大きくないと感じます。
ただ、79160についてはヴィンテージモデルとして扱われることがあったり、ロレックスと共通パーツを使っているという意外性があるため、この下落幅でも他のモデルよりもお得感を強く感じてしまいます。
筆者としても、実際そのように感じたわけで、値下がりとなった79160に強い興味を持ってしまっているわけです。