2000年前後という時代に、通常モデルとしてラインナップされていたスピードマスターの復刻版。
当時の新品実勢価格は3570.50と同水準で、それなりに知名度があったと感じました。
3594.50は「ファーストレプリカ」と呼ばれていましたが、今となっては“初代モデル”のレプリカは、2017年に登場した311.10.39.30.01.001という印象が強いでしょう。
311.10.39.30.01.001は見た目的にも、価格的にも、通常モデルに対して「特別」という要素を演出していた一方、この3594.50は当時のムーンウォッチと同じ土俵に立っていたといえます。
そのためか、3594.50は復刻版というポイントがあるにも関わらずあまり評価されておらず、長らく目立った値動きもしていません。
それどころか、3570.50よりも安い傾向があり、「復刻版」ということが全く評価されていない状況だといえます。
3570.50は、2018年8月の段階で30万円台という水準に達していた一方、この3594.50は未だボトム価格が30万円以上となったことはないのです。
そのような指摘は以前からしているのですが、3594.50は依然としてお得感のある価格帯に位置。
近頃の値下がりトレンドによって、3570.50のボトム価格(ABランク以上)は28万円程度となっていますが、この3594.50は“値下がり後の3570.50水準”よりも安いのです。
さらに、現在水準は1年前とほぼ変わっておらず、値動きもあまりしていない状況であります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年3月 の安値 |
2020年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
スピードマスター 3594.50 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥269,820 | ¥261,800 | -8,020 | 97.03% |
3570.50は、流通数がかなり多いというハンディがあるにも関わらず、2018年8月に30万円台となったわけで、それなりに値動きする傾向があります。
それに対してこの3594.50は、3570.50よりもずっと数が少なく、「復刻版」という特徴も兼ね備えています。さらに、3570.50と内容はほぼ同じであるわけで、3570.50よりも上の価格序列となっていても不思議でない存在なのです。
しかしながら、3594.50はあまり評価されていないわけで、値動きもしない傾向があります。
なお、2017年以降の水準としては、2018年1月を例外とすると、ほぼすべての時期で25万円前後といった評価となっています。
2018年1月においては、約29万円というように「もう少しで30万円台」といった様子だったのですが、その後値下がりして長らく26万円程度がボトム価格となっているわけです。