2020年4月頃から、新型コロナの影響により値下がり傾向となっている腕時計が多いといえますが、そういった値動きをするモデルは、人気モデルという傾向があります。また、それに加えて“現行世代”といった要素を持っているといえるでしょう。
しかし、今回お伝えするシードゥエラーの116600は、そのような個性を持つ腕時計でありながら、あまり値下がりしていないのです。
現在、116600のボトム価格は約132万円なのですが、これは2019年9月水準に対して6万円程度の値下がり。
2019年夏といえば、現在とは別の下落トレンドがありましたが、その際も116600はあまり大きな影響を受けなかったといえます。
その結果116600は、2019年夏、及び今回の新型コロナといった“2度の下落トレンド”を経ても、6万円程度の値下がりにとどまっているわけで、なにかと下落情勢に強い印象があるように感じるわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年9月 の安値 |
2020年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
シードゥエラー 116600 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥1,390,500 | ¥1,328,000 | -62,500 | 95.51% |
この116600というモデルは、シードゥエラーの6桁世代モデルとして2014年にデビューしましたが、2017年には後継モデルが登場したため生産終了となっています。
ですから、生産期間は約3年とかなり短いため、生産終了が発覚するや否や目立った上昇となった経緯があります。
しかし、一度目立って上昇して以降の動きは、やや下落傾向へと変化。特に2018年は評価が難しい状況となっていたと感じます。
そして、2019年からは再び上昇傾向となり、9月には過去最高値を更新するレベルといえる水準にまで上昇したわけです。
2019年9月頃といえば、この116600のように値上がりが続いていたモデルがまだあった時期でしたが、そのようなモデルはその後結局下落トレンドの影響を受け、値下がり傾向となっている様子が目立ちます。
それに対して、この116600は下落トレンドの影響をほぼ受けておらず、今回の新型コロナによる下落トレンドでも、あまり大きな影響を受けていないといえます。
116600は生産終了後に「強くなった」というイメージだった反面、2018年にはそういった印象が弱くなりましたが、今再び「強い」といった印象になっていると感じます。
そういった意味では、この116600というモデルは、時期によって難しい側面があるものの、レアモデルらしい強さがあるのでしょう。
これまで下落トレンドの影響を受けていなかったといえるモデルはデイトナ116506Aなどがありましたが、そちらも今でははっきり下落という様子。その一方で、この116600は大きな下落とはなっていないため、ロレックス人気モデルの中で「下落トレンドの影響を受けていない」稀有なモデルだといえます。