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現在相場考察

40mm革ベルトモデルの様子、ルミノールマリーナPAM00048

2020年5月28日更新
オフィチーネパネライのPAM00048について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年1月の安値と2020年5月の安値を比較し現在相場を考察。この2年4ヶ月での変動は¥-19,000だった。

ルミノールマリーナ PAM00048についての考察(2020年5月)

PAM00050の革ベルト版といえるPAM00048

“ブレスレットが特徴的なモデルの革ベルト版”というのはなんとも矛盾しているような印象がありますが、このモデルの位置づけを見ると決してそういったことはないといえます。

48番が登場した当時のパネライのラインナップはとても分かりやすく、

  • ラジオミールが超高級
  • 40mmルミノールがやや上級
  • 44mm手巻きがカジュアル
  • という構成となっていました。

    分かりやすい例ですと、44mm手巻きモデルに装着される革ベルトがカーフなのに対し、40mmだとクロコダイル。また、バックルも44mmが普通の形状なのに対し、40mmだとDバックル的なものとなっていたのです。

    ただ44mmは単なる廉価版というよりも、原理主義的なパネライといった感じでマニア向けな印象でした。

    それに対して、40mmはロレックスの延長線上に位置していたような感覚で、44mmパネライを当時の現代社会にマッチさせたような内容だったといえます。

    ですから、普段遣いとしては44mmよりも40mmのほうが扱いやすく、より親しみやすいキャラクターだったといえます。

    とはいうものの、2002年頃からのパネライブームでは44mm手巻きモデルの人気が高くなり、その後、腕時計マニア以外にもパネライの名前が浸透。そして2000年代中盤といった時代には、デカアツブームといえる現象が発生したほど情勢は変化していきました。

    その結果、パネライ以外の腕時計ブランドも、積極的にサイズを大きくしたため、44mmというサイズは驚くほど大きいとは感じなくなったといえます。

    当初のパネライにおいて、とっつきやすかった40mmは、その頃、存在意義を失いかけていたともいえるかもしれません。

    しかしながら、この48番が生産終了になることはなく、むしろ今でも現行(現在はPAM01048)というロングセラーとなっています。

    ただ、2001年頃の印象とは異なり、現在48番に対して「上級」という印象はないかもしれません。

    けれども、その中古相場を見ると2001年同様「上級」という印象があるのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    オフィチーネ パネライ PAM00048 ルミノール マリーナ 40mm C番 黒文字盤 300m防水 自動巻 メンズ 腕時計

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2018年1月
    の安値
    2020年5月
    の安値
    変動額 残価率
    オフィチーネパネライ
    ルミノールマリーナ
    PAM00048
    中古 2年
    4ヶ月
    ¥448,000 ¥429,000 -19,000 95.76%

    最近、手巻き44mmのパネライの多くは30万円台中盤から後半といった傾向がありますが、この48番は約42万円という水準。

    2018年よりも値下がりしているものの、44mm手巻きモデルに対して高いため、2001年のような価格序列といった印象があるわけです。

    パネライは、2000年代前半と後半ではそのラインナップの傾向が大きく変わりました。

    それに伴い、この48番も、同じ腕時計でありながら、2000年代前半と今とでは、その立ち位置が異なるといえるわけです。

    そのようなことから、中古相場での価格序列にも影響があっても不思議でないといえますが、意外とその序列は2001年頃と同様であるのが面白いといえます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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