カルティエの腕時計には、SM、MM、LMといったサイズが展開される傾向がありますが、このサントスガルベはLMを超えるXLというサイズ。
登場したのは2005年頃ですが、当時はまさにデカアツブーム。世界的なパネライ人気に影響され、多くの腕時計ブランドがケースサイズを大きくした時代であります。
ですから、このサントスガルベも、まさにそういった歴史を象徴するかのような存在であるのですが、もともとLMサイズが小ぶりだっただけに、XLサイズでも実は驚くほど大きいわけではありません。
むしろ現在の基準としては、男性用としてはちょうどよいサイズ感ともいえるため、往年のサントスガルベの良さを近代的に楽しむのにうってつけな存在ともいえます。
2005年頃といえば、カルティエは、サントス100を投入しており、そちらに力をいれていた印象がありましたが、実はひっそりとサントスガルベに新しいモデルを登場させていたわけです。
そして2018年にはサントスガルベが新世代モデルへと一新。サントスのメインモデルは再びガルベといった印象となっています。
さて、サントスガルベの現行世代といえば、このXLよりもさらに近代化されているわけで、サイズはこのXLよりも大きく、ベルトがワンタッチで脱着可能という特徴を備えています。
そのため、新型登場後は、旧モデルが下落しても不思議でなかったといえますが、実はこのサントスガルベに関しては逆。むしろ、新型登場後にXLは値上がりしたのです。
このW20098D6は2017年まで30万円台といった水準だったのですが、2018年10月からは40万円以上という水準になっています。
長らく30万円台といった印象があったため、2018年の40万円台という水準は一時的なものと考えられたかもしれませんが、2019年12月時点でも約42万円。ですから、40万円台という水準が当たり前となっていたといえるでしょう。
しかしながら、そんなサントスガルベXLは、今再び30万円台という水準に戻ってしまっているのです。
このW20098D6は2018年10月から40万円台だったわけですから、約1年半ぶりに30万円台になったといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年12月 の安値 |
2020年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
サントスガルベ W20098D6 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥428,000 | ¥378,000 | -50,000 | 88.32% |
今回のこの値下がりは、おそらく新型コロナによる下落トレンドに影響されたものでしょうが、そういった値動きをするモデルは“人気”といった傾向が多いため、サントスガルベXLの注目度が高いことを示しているとも感じます。
サントスガルベの現行モデルは、ベルトが簡単に脱着できるという良いポイントがありますが、その一方で、ベゼルの鏡面部分のデザインが往年のサントスとは異なるという点があります。
このXL含め、往年のサントスは、ベゼルの鏡面部分が文字盤周囲を囲むデザインであるのに対し、新型ではブレスレットと一体化されたようなデザインとなっているわけです。
ですから、従来デザインを求める場合、旧世代が良いとなるわけですが、LMサイズでは今の基準ではやや小さいという印象もあるため、このXLがちょうどよい選択肢だと判断されている方が多いのだと思います。