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現在相場考察

金相場の影響はいかに、デイデイト18238シャンパン文字盤

2020年5月31日更新
ロレックスのデイデイト18238について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年5月の安値と2020年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥-150,640だった。

デイデイト シャンパン文字盤 18238についての考察(2020年5月)

2020年といえば、新型コロナウィルスにより、様々なものの相場が値下がりしたというイメージがあります。

しかし、金相場に関してはむしろ値上がり傾向。4月には「40年ぶりに過去最高値を更新」というニュースが配信されていました。

金相場が上昇するということで、K18素材を用いた腕時計の値上がりも十分考えられます。

そういった影響は、特にブレスレットタイプなど、金の含有量が多いモデルに起こりうるでしょう。

これまで、金無垢ブレスレットを採用するモデルとして、相対的に安価だといえたのは、ブルガリスポーツクロノや、ロレックスオイスタークォーツデイデイトなどですが、それらはいずれも100万円以下という水準でした。

では、現在どのような相場となっているかというと、スポーツクロノは売出しがない状況でしたが、オイスタークォーツについては100万円以上という水準に上昇していました。

オイスタークォーツの上昇傾向は、2019年の段階から肌感覚として感じることができたため、今回の上昇は「やはり」という印象になります。

では次に、機械式のデイデイトはどのような様子となっているのでしょう。

その答えは、なんと5桁世代の18238が下落している様子。

金相場が上昇しているというご時世であるにもかかわらず、K18ブレスレットの機械式ロレックスは、値上がりどころか値下がりとなっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年5月
の安値
2020年5月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイデイト
シャンパン文字盤
18238
中古 1年
0ヶ月
¥1,250,640 ¥1,100,000 -150,640 87.95%

18238は、デイトジャスト16233と同世代のモデルですが、16233が「ザ・ロレックス」という印象だったとするならば、それの更に凄いバージョンといった存在感だったといえます。

ただ、デイデイトは2000年に新世代にバトンタッチされてしまったため、18238は他の5桁世代と比べて多少古いというイメージになるわけですが、デイデイトの場合“ヴィンテージさ”が評価されづらい傾向があるため、機械式デイデイトとしてはこれまで安価な価格帯に位置した経緯があります。

とはいっても、その相場はオイスタークォーツと比べると明らかに高く、1901880万円台だったならば、この18238120万円台だったといえます。

しかしながら、現在の状況では、19018のABランク以上のボトム価格が約106万円である一方、18238110万円。両者の差は4万円程度しかありません。

また、この18238は2016年頃からいつの時代も120万円台といった印象で、それほど大きく動く様子がありませんでした。

なお、現在ボトム価格は110万円ですが、その次の個体は約124万円となります。ですから、ボトム価格と2番目に安い個体との価格差はそれなりにあるわけですが、先日まで他にも110万円前後の個体が複数あったため、110万円という額は参考になる値だといえるかと思います。

仮に18238の水準を124万円としても、2016年と大きく変わっていないわけで、いずれにしても「金相場上昇の影響を受けていない」ということなるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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