先日、ブルガリのスポーツクロノが新型コロナの影響で値下がりという状況をお伝えしましたが、似たようなことがパシャCメリディアンでも起こっています。
パシャCといえば、まさにスポーツクロノと同じ時代に人気だったモデルですが、2010年代中盤の価格帯が10万円台といった様子で、値動きもそれほど活発でないという傾向があります。
ですから、パシャCはブルガリスポーツクロノとキャラクター性が似ているわけで、今回同じように下落しているという点が興味深いといえるのです。
では、その相場はどのような様子かというと、約11万円という水準。
メリディアンは、パシャCの中でも比較的人気が高く、GMT機能を有することから、相場は3針と比べてやや高め。このW31029M7は2018年6月の段階で約15万円だったのですが、ここ数年はだいたい15万円前後という印象がありました。
ですから、今の約11万円という水準は、これまでのメリディアン相場としては、かなり安いわけで、リーマンショック後よりも安いぐらいだといえるでしょう。
そうなると、過去最安値に匹敵する水準となるわけですが、2000年前後から長らくパシャC相場を見ている筆者としても「大きく変わった」と感じます。
実際、2010年という時代でもW31029M7は約23万円だったわけで、リーマン後の全体的に安い時代でも20万円以上という水準だったのです。
しかし、アベノミクス以降に多くのモデルが上昇した時代、パシャCは値上がりすることがなく、その後緩やかに値下がりしていったという経緯があります。
このメリディアンには、いくつかの世代がありますが、2000年前後という時代に現行だったこのW31029M7の水準は、ここ5年ぐらい15万円前後という印象。具体的には2016年11月に14万円、2018年6月に約15万円でした。
それが今、約11万円という水準になっているわけですから、やはりこれまでのメリディアンの常識を覆す価格帯になっていると感じるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年6月 の安値 |
2020年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
パシャC メリディアン W31029M7 |
中古 | 2年 0ヶ月 |
¥159,840 | ¥118,000 | -41,840 | 73.82% |
なお、このような下落傾向は、メリディアンに限らず、パシャC全体に感じられる状況です。
同世代のパシャCは、いずれも12万円前後というボトム価格(ABランク以上)となっており、これまでよりもやや安くなったと感じます。
ただ、メリディアンに関しては、これまでそれらモデルよりも高い価格帯に位置していたため、より目立って下落したといえるわけです。
スポーツクロノやパシャCは、これまでの上昇トレンドでは大きな値上がり影響を受けなかった反面、今回の下落トレンドでは値下がりとなっているのです。