ゴールデンエリプスの3738は1977年に登場してから2018年に生産終了となるまで、約41年間という超長期間に渡ってラインナップされていたモデルです。
そんな3738ですが、何度か変更を受けており、1984年頃にはリファレンスが3738/100へと変更されています。
また、2005年には特に大きな変更を受けており、その際登場した3つのモデルが21世紀基準の近代化を施された印象があります。
とはいっても、メカニズム的に新しくなった部分はなく、その変更部分は主に外観です。
ただ、その変更がなんともうまく、一見変化を受けていないように感じられるYG青文字盤でも、エッセンスとして与えられたモダンさが、程よいクラシカル感と相まってとても魅力的に映ると思います。
また、WGに関してはグレー文字盤が与えられ、更には薄いブラウンの革ベルトが標準装着。この配色はそれまで無かったため、新世代らしい“新しさ”を最も感じる組み合わせだといえます。
そして、RGにはブラウン文字盤と焦げ茶のストラップが標準装着されているのですが、この組み合わせはもまた“新しさ”を感じたといえます。ただし、この配色は手巻きモデルにも存在したため、WGのように初採用というわけではないのですが、それでもWGと同じような“新しさ”を感じるのです。
そういったことから、2005年登場の3738/100ではYGよりも、WGやRGのほうが高い傾向があるのですが、中でも最も評価されているのがRGの3738/100R-001です。
この時計、2017年7月に約161万円という水準だったのですが、2018年8月には約173万円。それが今では、約192万円となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年8月 の安値 |
2020年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ゴールデンエリプス 3738/100R-001 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥1,730,000 | ¥1,925,800 | 195,800 | 111.32% |
2005年世代の3738/100は、どれも数が少ない傾向があり、いずれも1年に1度出るか出ないかといった登場頻度です。
YGに関しては、ここ数年見かけないため、どうなっているか分かりませんが、WGとRGは登場するごとに相場が上昇している印象があります。
WGは昨年、約156万円という水準だったのですが、それは2016年と比べて約16万円の上昇という様子でした。
そして、この3738/100R-001は現在、2018年に対して約19万円高い様子となっているのですが、このような値動きは、これまでの事例とそこまで大きく変わらないと思います。
なお、RGのゴールデンエリプスといえば、2018年登場の5738Rが現行としてラインナップされている一方、YGとWGは現行モデルがありません。
ですからRGよりも、YGやWGのほうが、よりレアという印象になるかと思いますが、長らく3738/100の中では、RGが最も評価される傾向があります。
そうなっている理由についてですが、このブラウン文字盤の色合いの人気が高いのだと思います。