ロレックスエクスプローラをきっかけにおこった高級腕時計ブームまっただ中の2000年頃、変わり種の代名詞としてよく時計雑誌に登場していた「アランシルベスタイン」。
パネライのように1モデルあたりの限定数が500など決まっているのが特徴ですが、パネライと異なるのは本当に限定数が決まっているということ。つまり、同じデザインの時計は基本的に限定以上販売されることはないのです。
そんなアランシルベスタイン、ムーブメントはETAを搭載。アランシルベスタイン本人がデザイナーですから、“デザイン”を最も売りにした時計です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年3月 の最安値(ヤフオク) |
2015年8月 の最安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
アランシルベスタイン
レヴェイユGMT |
中古 | 4年 5ヶ月 |
¥200,000 | ¥298,000 | 98,000 | 149.00% |
この頃よく時計雑誌には、口ひげが特徴的なアランシルベスタイン氏とともにこの時計がよく紹介されていました。
アランシルベスタイン、どう考えてもこの時計は2本以上高級腕時計を持っている人でないと買わないでしょう。
「人生の節目に高級腕時計を」と思っている人が初めての高級腕時計としてこの時計を買っていたら、間違いなく変態(いい意味で)です。
この時計、バーゼルに出品した時に食いついたのは日本のバイヤーだけで、その他国のバイヤーたちは興味を示さなかったようです。
そんなアランシルベスタイン、腕時計相場が全体的に安い時期でも20万円で取引されています!
このように買う人を選ぶ見た目かつ、中身がETAですから、10万円以下になってもおかしくないと思っていました。
けれども意外に高い値段で取引されているのです。しかも2011年から2015年にかけて約10万円の値上がり状態。
ちなみに2011年の20万円というと、ちょっと足すだけでロレックスエクスプローラが買える額です。
フランクミュラーですら2011年から2015年にかけて値下がり状態の中、10万円という規模の値上がりをしているアランシルベスタインはかなり立派。
通常、多くのユーザーを獲得するために個性的なデザインは避けて無難なデザインにした結果没個性となって埋もれる時計が多い中、コレほどまでに個性を主張しているアランシルベスタイン。
そして、これほどまで尖っているからこそ値上がりしたのでしょう。
ということで値上がりしたアランシルベスタインは個性を主張することの“良さ”を教えてくれる1本です。