パテックフィリップの基本形かつ、最もオーソドックスな内容のカラトラバ5196。そのなかでもYGの5196J-001は、基本中の基本といえる存在感だといえるでしょう。
5196が登場したのは2004年のことであるため、未だに筆者は「新しいモデル」と思ってしまっていますが、デビューからすでに16年が経過しているわけで、現在のパテックフィリップのラインナップにおいて、どちらかというと“古い”ほうだといえます。
パテックフィリップのドレス系の場合、現在のところ「古い」といった文脈はあまり評価されず、現行モデルよりも、1世代前モデルのほうがはっきり安いという傾向があります。
しかしながら、この5196Jは現行モデルであるため、同じ時期にラインナップされていて、すでに生産終了となった上級モデルよりも、相対的に高いという側面もあり、評価されているという見方もできるわけです。
とはいうものの、現在水準を見てみると、なんと2018年5月とほぼ変わっていない様子。2018年⇒2020年では、ノーチラスやアクアノートはびっくりするぐらい変動していますが、5196Jは変わっていないのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値 |
2020年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ 5196J-001 |
中古 | 2年 1ヶ月 |
¥1,620,000 | ¥1,611,600 | -8,400 | 99.48% |
筆者の個人的な話ですが、最近友人にオススメ腕時計を聞かれました。その際、彼に似合うの腕時計として想像できたのがこの5196Jだったのですが、「サラッと着けていたらかっこいい」と思ったのです。
そして、オススメした理由のもう一つが2018年から相場が変わっていないという点。初めての1本という選択において、2年ほど相場が変わっていないというのは安心材料になるのではと考えました。
また、もう一つの利点としては5196のような薄型モデルは、つけ心地が良いという点。つけ心地が良くない腕時計の場合、特にパソコン作業をするときに外したくなってしまいますが、5196であれば着けたまま仕事ができるでしょう。
ですから私は、そのようなことを考えていた結果、この5196Jというオーソドックスなモデルが気になってしまい、今更ながら魅力的だなと思っています。
5196の良さは、突き抜けたオーソドックスさだと思いますが、そうであるにも関わらず、人とかぶるということも少ないでしょう。
もしも私が、20代でこれをつけている人を見かけたならば「やるな!」と思います。
実際、この5196Jを勧めた友人も20代ですが、さり気なくこれを着けていたら、とても印象が良いと感じたわけです。
このようなオーソドックスなモデルは、大人の時計といった感覚もありますが、若い人がつけていると、それはそれでツウな感じがあると思うのです。