通常、腕時計は定価も中古相場も、値段の高い順に“金無垢>コンビ>ステンレス”という順序なのですが、稀に中古相場におけるコンビとステンレスの相場が逆転している時計があります。最もパッと思いつくのはデイトナなのですが、ノーチラスもステンレスよりコンビのほうが安い腕時計なのです!
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年3月 の安値(ヤフオク) |
2016年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス コンビ 3800/1JA |
中古 | 6年 4ヶ月 |
¥841,000 | ¥1,581,000 | 740,000 | 187.99% |
コンビよりステンレスのほうが高い、なんてノーチラスもデイトナ並に超人気腕時計の仲間入り。
なんて思ったらノーチラスに失礼!
ノーチラスの新品が80万円台で買えたのは2002年頃までの話。
ちなみに、その頃のデイトナ相場はどうかというと、現在とほぼ遜色ない状況。
つまり15年ほど前よりステンレスの16520or116520が高く、安くデイトナを買いたい場合は「コンビでいっか」という感じです。
そして、正規店の在庫は基本なく、正規で買いたくても2年待ちとか3年待ちとか当たり前の状況。
その頃、そんなデイトナを買いたいとは思わずに、ノーチラスを80万円台で買った筆者ですが、あまりノーチラスを他人から褒められず若干デイトナが羨ましくも感じたりしました。
しかし、時を経てノーチラスが値上がりし、その頃の選択は間違っていなかったと確信。
何事も自分の判断には自身を持つことが重要です。
なお、現在のノーチラスのステンレスモデルもデイトナ同様正規店に在庫が入ってこない状況のよう。
こういう超人気の高級品って、
という感じです。
で、ノーチラスの良さは、すでにデイトナもバーキンもプレミア価格が当たり前とされている時期に定価を大幅に下回る価格でも売れ残っていたという点。
ノーチラスが安かった当時でも、主に4桁リファレンスのスポロレが異常なほどの高値となっていてタイムマシーンがあれば買いに行きたいと思わせてくれた状況でした。
しかし、そういった状況においてもノーチラスを買えばタイムマシーンなんていらなかったのです。
今、デイトナもノーチラスもバーキンも高いですが、次に出てくるそういうポジションのモノがどこかに潜んでいるかもしれません。
そして、それは以外にも「コンビ」という結末だって十分にありえるのです。
その時代において不人気なものが、後から見ると「よく見えたり」、共感覚を刺激する「ツボ」だったりして値上がりします。
現在、コンビの3針ノーチラスはラインナップに無いだけに、欲しい人が増えたら需要>供給となりやすいので一概に「コンビか」と甘く見てはいけないのです。