ノーチラスといえば、近頃の5711/1Aの様子から、乱高下気味といった印象があるかもしれません。
しかし、1世代前の3800については、そういった様子は感じず、新型コロナによる目立った値下がりもないといえます。
では、その豪華版である3800/1Jはどういかというと、こちらも高くなっている様子。
この3800/1J、YGブレスレットモデルであるため“常に高い”というったイメージがあるかもしれませんが、この数年の様子では、ステンレスとそれほど価格差が無いという傾向がありました。
実は、筆者も2010年前後といった時代、3800/1Aよりも3800/1Jのほうが伸びしろがあると思い、当時130万円前後だった3800/1Jを積極的にチェックしていました。
そして、その目論見通り、3800/1Jは2013年以降に着々と値上がり。2016年には200万円以上という水準になっていたのです。
とはいえ、実は、その水準では“YG”としては評価されていなかったといえます。
当時、3800/1Aは約200万円(黒文字盤)という水準だったのに対し、3800/1Jは約240万円。SSとYGの差は40万円程度でした。
つまり、2016年という時期において「2010年に3800/1Aか3800/1J、どちらが正解だったか」ということを確かめたのであれば、3800/1Aとなったわけです。
さて、そんな3800/1Jですが、現在水準はどういった様子かというと青文字盤が約466万円という水準。
現在、3800/1Aの黒文字盤は375万円であるため、現在3800/1Aと3800/1Jの差は90万円程度となっており、「SSとYGらしい価格差」となっている様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年12月 の安値 |
2020年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 青文字盤 3800/1J |
中古 | 3年 6ヶ月 |
¥2,435,000 | ¥4,665,750 | 2,230,750 | 191.61% |
なお、3800/1Jの値動きについてですが、青文字盤の3800/1Jを前回取り上げたのが2016年12月だったため、その時期との比較になってしまいますが、約3年半で220万円程度の上昇ということになります。
文字盤色を考慮しない3800/1Jの値動きとしては、2016年12月が約243万円、2017年8月が約273万円、2019年3月が390万円というような様子となっているため、2019年頃まではゆっくりと値動きしている様子だったといえます。
ですから3800/1Jは、2019年頃から値動きが活発になったといえ、今では「YGのノーチラス」というイメージ通りな価格帯に位置していると感じます。