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現在相場考察

YGよりも高い、カラトラバ5196G-001

2020年6月18日更新
パテックフィリップのカラトラバについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年11月の安値と2020年6月の安値を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は¥64,000だった。

カラトラバ 5196G-001についての考察(2020年6月)

パテックフィリップの超基本形といえる5196には、YG、RG、WG、Ptがラインナップされていますが、近頃それらの価格帯がかつてよりも異なる印象があると感じます。

現在、5196で最も安いのは5196Jとなっており、次に5196Gが高い様子。プラチナが最も高いのは当然ですが、金素材の中ではRGが最も高いという傾向があります。

そして、それらの価格帯はどうなっているかというと、

  • YGが約161万円
  • WGが約173万円
  • RGが178万円
  • Ptが約273万円
  • となっており、YGが特に安いという印象があります。(いずれもABランク以上のボトム価格)

    これらの価格を見て特に意外だと感じるのは、WGだといえます。

    WGといえば、ここ2年3年において、YGよりも安いという傾向があり、パテックフィリップでもそういった傾向は例外ではありませんでした。また、YGよりも安いという様子ではないにしても“YGと同等”といった傾向があったといえます。

    ちなみに、2000年代まではWGは1番人気といった印象があり、YGはもちろん、RGよりも高い様子でした。

    ですから、現在の5196の様子を見ると、まるで2000年代のトレンドに戻ったのではというぐらい、WGとYGの価格差が目立っていると感じます。

    さて、5196といえば、先日YGの5196Jをお伝えしましたが、現在水準は2018年とほぼ変わっていない様子です。

    それに対して、この5196Gは2018年11月に対して約6万円の値上がりとなっている状況。また、2018年11月水準も、2017年12月水準に対して約7万円の上昇だったわけです。

    ですからこの2年ほど、WGの5196Gは、YGの5196Jよりも値動きが活発だったわけで、その結果、両者の相場が10万円ほど離れてしまったといえます。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    PATEK PHILIPPE パテックフィリップ カラトラバ 5196G-001 中古 359167

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2018年11月
    の安値
    2020年6月
    の安値
    変動額 残価率
    パテックフィリップ
    カラトラバ
    5196G-001
    中古 1年
    7ヶ月
    ¥1,674,000 ¥1,738,000 64,000 103.82%

    ではなぜ、5196においてWGが値上がりしたのでしょう。

    その理由として考えられるのは、Ptと文字盤デザインが違うという点だと思います。

    5196Pはプラチナ専用の文字盤となっているため、5196としては唯一異なる文字盤デザインとなっています。

    それはそれで魅力的なのですが、「いかにも“96らしい”文字盤」とはいえないため、「銀色系のバーインデックスが欲しい」というニーズにはこの5196Gがマッチするということになります。

    WGは、Ptとの差別化が難しいといった側面がありますが、5196の場合、プラチナが「別モデル」といったキャラクターであるため、WGのキャラクターがはっきりしやすいのでしょう。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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