サブマリーナノンデイトといえば、そのシンプルな見た目が魅力的であり、世代によっては“本来上級なデイト”よりも高い中古相場となっている場合があります。
そういった傾向があるのは4桁世代ですが、一時、5桁世代でも16610よりノンデイトのほうが高いといったことがありました。
そのような現象が起こるぐらい、5桁世代のノンデイトは目立って動く印象があり、その値動きは16610よりも活発だったほどなのです。
しかしながら、2018年以降はあまり目立った動きを感じず、1年前の記事でも「2018年春頃までの活発さを感じない」という表現をしたほどでした。
なお、5桁世代のノンデイトには、14060と14060Mがありますが、今回取り上げるのは14060Mです。
14060Mは、2000年頃ムーブメントが新世代に変更になったことから、リファレンス末尾にMが付いたのですが、エアキングなどでも同じ変更が行われていました。
ただ、14060M時代のほうが新しい印象があるためか、相場は若干高めとなっています。
ちなみに、14060Mは後期モデルがクロノメーター仕様となっていますが、それはまた別の相場だといえます。記事では後期のクロノメーターモデルを取り上げる際は、「クロノメーター」と記載し区別しており、今回取り上げるのは14060Mとしてボトム価格にいる仕様です。
では、その価格はどういった水準かというと約74万円なのですが、これは2019年4月と比較してほぼ変わっていないのです。
2019年といえば、上半期に目立った上昇、夏頃から下落という動きが多いですが、14060Mに関しては4月の値動きも「活発さを感じない」といった印象でしたし、その後も目立った変動とはなっていないのです。
そして、その結果、どうやら1年に渡って目立った変動をしていないといったことになってしまっている状況です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年4月 の安値 |
2020年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 14060M |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥758,000 | ¥744,800 | -13,200 | 98.26% |
2019年4月の段階で「活発でない」と感じたものの、2018年1月に対して約6万円の上昇となっていました。
確かに、それ以前の値動きからすると、1年3ヶ月で6万円程度の変動という様子は活発でないといえますが、それでも今よりは動いていたわけです。
14060Mというモデルは、特に2017年頃活発に値動きしていた印象がありましたが、なぜ現在、値動きしない様子となってしまっているのでしょう。
その要因として考えられるのは、「数が多い」ということかもしれません。スピードマスターのムーンフェイズも2018年頃まで値動きしていましたが、30万円前後となって以降あまり目立った変動がないといえます。
14060Mはスピードマスターほど数が多くないものの、現行時代の新品実勢価格では入手しやすい価格帯に位置しており、エントリーという印象もありました。
とはいえ、2005年頃からはその役割がエクスプローラー114270となっています。114270も確かに価格ステージがなかなか変わらない印象がありますが2019年には50万円台となり、2020年4月の値下がりトレンドでは40万円台に下落。14060Mよりも、それなりに動いている印象があるわけです。
そうなると、14060Mが値動きしない理由として特に大きいと思われる理由がないため、なぜ変動しない傾向となったのか、その理由は謎というしかありません。