近頃アクアノートにおいて、変化を感じることがあるのですが、それはどういうことかというと、ラバーベルトモデルが評価されているという点です。
アクアノートといえば、パテックフィリップ初のラバーベルト採用モデルですが、これまでの評価ではブレスレットのほうが高く、トラベルタイムを除くとブレスレットが人気の要という印象がありました。
しかし、近頃ではラバーベルトの評価が高くなっている印象があり、5065Aなどのレアモデルが特に高い評価となっているわけです。
さて、今回お伝えするのは、そんなラバーベルト評価の高さを示す極端ともいえる例ですが、これが「今だけの現象」なのか「以降もトレンド」となるのかはわかりません。
けれども、現在確かに起こっていることであり、これまでの常識からすると驚くべき現象であるのです。
それはどんなことかというと、5066Aと5066/1Aの価格序列の変化です。
これまで、第1世代のアクアノートは、『5066A<5065A<5066/1A<5065/1A』という序列だったといえますが、なんと現在の中古相場では5066/1Aよりも5066Aのほうが20万円以上も高いのです。
さらに、それも「たまたま5066Aが高いだけ」とはいえません。なぜなら、同じお店の5066Aと5066/1Aの価格を比べても5066Aのほが高いからです。また、5065についても、ラバーベルトの個体が現在無い様子。売出しがないという状況もまた、ノーチラス5711/1A-011がかつてそうであったように、変化の前触れという前例があります。
このようなことから、特に第1世代のアクアノートにおいてラバーベルトの評価が高まっている状況といえ、目立った異変を感じるわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年11月 の安値 |
2020年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
アクアノート 5066A |
中古 | 2年 7ヶ月 |
¥1,741,000 | ¥2,618,000 | 877,000 | 150.37% |
アクアノートは2018年頃まで、ノーチラスと比べて目立って動かないという印象がありましたが、2019年からは第一世代でも5065/1Aが目立って上昇するなど動きが活発になっている印象があります。
そして今回、ラバーベルトが評価されるという変化を感じるのですが、大きく変動した5066Aの現在水準は2017年と比べて随分変わったといえます。
2017年11月において、5066Aは約174万円だったのが、今ではなんと約261万円。
2017年の170万円台という水準も、それ以前と比べて「高い」と感じましたが、今ではそこから大きく価格帯が変化しているわけです。