プラチナの腕時計といえば、安くても中古相場が100万円以上という印象があり、実際“売れ筋”といったキャラクターの価格は500万円前後といった感覚があります。
クレジットカードのランクでも、ゴールドよりプラチナのほうが上という傾向がありますが、そういったことは腕時計でも同様。金相場では「プラチナ<ゴールド」となってからすでにそれなりの年月が経過していますが、高級品のイメージは「ゴールド<プラチナ」です。
また、プラチナの加工はゴールドよりも難しいため、腕時計ラインナップは少ない傾向。ですから、最高級モデルとして少数がラインナップされているに過ぎません。
以上の要素から、プラチナの腕時計相場は高い傾向となっているのでしょう。
しかし、そんなプラチナ製腕時計の中には例外が存在。
その代表格こそ、ブルガリブルガリのBB33PLですが、数年前から中古相場が30万円台後半となっています。BB33PLは凝った内容ですが、ブルガリブルガリ自体の相場が安いため、プラチナモデルも比較的安価なのでしょう。
BB33PLは、Dバックル部分までしっかりプラチナ製ですが、他ブランドでは、ケースはプラチナでもバックルはWGということもあります。
ですから、BB33PLは特に目立った落ち度がないにも関わらず評価されていないといえます。
そして、もう一つの安価なプラチナ腕時計は何かというと、意外にもロレックスであります。
ロレックスといえば『大人気かつ、値動きも激しい』といった印象がありますが、今回登場するのは、そんなロレックスのプラチナモデル。しかもシェル文字盤です。
それこそが、このチェリーニ5240/6なのですが、現在相場はなんと約63万円という水準。
実に、スポーツ系のSSモデルの最安値に近い水準でプラチナ高級モデルが購入可能という状況なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年10月 の安値 |
2020年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
チェリーニ チェリニウム 5240/6 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥804,000 | ¥638,000 | -166,000 | 79.35% |
このチェリーニ5240/6を前回お伝えしたのは、2018年10月のことですが、その際は約80万円という水準でした。それは、2016年10月との比較で約20万円の値上がり状態だったのですが、2016年⇒2018年のロレックス相場基準からすると自然な値動きだったといえます。
しかしながら、それから1年9ヶ月後の今、再び5240/6は60万円台に戻ってしまったのです。
その結果、現在水準は2016年10月と2万円程度しか価格差がない状況となっています。
先のように、この5240/6には
という要素があるわけですが、それに加えてコンピューター文字盤の装飾もあります。
プラチナが高いのはもちろんですが、シェルやコンピューターもデイトジャストでは評価される傾向があります。
そういった意味では、5240/6という存在は要素だけを見れば、人気アイテムが詰まっているといえます。
そうであるにも関わらず、5240/6が60万円台といった水準で購入可能なのは、チェリーニ人気がないからでしょう。
ロレックスというブランドに対するイメージはオイスター系の印象が強いため、チェリーニの注目度は低く、特に中古相場では安価という傾向があります。
ドレス系となるとパテックフィリップが強いですが、このチェリーニ5240/6は、パテックフィリップに対抗できる内容だといえるかもしれません。
実際、ロレックスですからマニュファクチュールですし、品質も良いでしょう。
そういった意味では、ドレス系の腕時計を買いたいと思った際、この5240/6という存在を検討する価値があると思うのです。