皆さんこんにちは。
気付けば14回目を迎えた「パテック論」ですが、いかがでしょうか。私自身は、改めて各モデルを振り返りながら書き進めると、時計歴17年目となり落ち着いたと思っていた時計欲が再び最熱してしまっている次第でございます。(笑)
ということで、今回も自分の物欲を煽りつつ、【 パテックフィリップ 】” パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)・クロノグラフ “について書いていきたいと思います。
是非とも最後までお読みいただければと思います。
初代 「Ref.1518」
まず最初にあげるのが、【 パテックフィリップ 】で初めて永久カレンダーとクロノグラフを同時に搭載した「Ref.1518」
*Ref.1518 /18KRG 参照:PHILLIPS
諸説ありますが、1941年から1954年まで281本製造されたと言われてます。ケース径は35mmと今では小ぶりなサイズ感ではありますが、アップライドのアラビックのインデックスにリーフハンド、文字盤外周のタキメータースケール、ケースサイズに似つかわしい大きめなリューズ、角型プッシャーの組み合わせがなんとも言えない存在感を放っております。製造された個数の大半がYG(イエローゴールド)ケース、残りがRG(ローズゴールド)ケースと言われてます。
*Ref.1518 /18YG 参照:PHILLIPS
知る人の中で有名なのが、SS(ステンレススチール)ケースで4本の製造があったということです。2016年の11月にフィリップスのオークションに出品された時計が、当時の腕時計オークションで落札最高額となる、約12億円で落札されたのは記憶に新しいと思います。
*Ref.1518 /SS 参照:PHILLIPS
後継機 「Ref.2499」
「Ref.1518」の後継機として1950年に発表され、1985年まで製造されたのが「Ref.2499」です。
*Ref.2499 参照:sothebys
製造期間が長かった割には、349個しか作られておらず、オークションピースな時計であると思います。大まかな分類でいくと、4つの世代に分かれております。
第一世代
*Ref2499
第一世代の大きな特徴としては「Ref.1518」を思わせる、アップライドのアラビックのインデックスにリーフハンド、文字盤外周のタキメータースケール、角型プッシャーの組み合わせです。「Ref.2499」の中でも最も人気がある世代とも言われ、オークションで出品されると間違いなく最低でも1億円以上は超えると思われます。YGケースがほとんどで、RGケースも存在しておりますが、極めて稀なモデルの為、オークションでも出品されることがほぼありません。
第二世代
*Ref2499
第二世代の特徴としては、丸型のプッシャーが採用された点です。文字盤、針の仕様は、第一世代と同様の物が多く、第一世代に続いて人気です。バーインデックス、ドルフィンハンドの仕様も見られます。第一世代と共に製造された個数が少なく、人気があり希少な存在です。
第三世代
*Ref2499 参照:PHILLIPS
第三世代の大きな特徴としては、文字盤からタキメータースケールが消え、ミニッツレールとなり、インデックスもバーのアップライドになって、見た目がシンプルになった点です。基本的にドルフィンハンドが採用されておりました。比較的「Ref.2499」の中では見かけることが多いモデルかと思います。
第四世代
*Ref2499/100 参照:PHILLIPS
第4世代の特徴は、はサファイアクリスタルが採用され、ベゼルの厚み(高さ)が増しました。
リファレンスも「2499/100」となり、他の世代と比べ年式が新しいため、コンディションが良く、オリジナルの保証書が存在してる個体もあり、探されている方も多いかと思われます。
但し、いかなる世代でも市場では高額で取引がされており、なかなか入手が困難なモデルであります。
まとめ
今回はなかなか見る機会の無いレアモデルたちのご紹介となりましたが、いかがでしたでしょうか。世界オークションでも頻繁にはお目にかかれない逸品ですので、お楽しみ頂けていれば幸いです。
また、最後にご紹介した「Ref.2499」の後を継ぐのが「Ref.3970」というモデルです。時計好きな方々の中では、羨望の眼差しで見るモデルであると思います。
そんな「Ref.3970」は、私が時計の仕事に携わる事となり、運良く何度か個体を見ることが出来たモデルでありますので、次回にじっくりと話をしたいと思います。
それでは今回はこの辺で失礼いたします。