超レアモデル、3712/1Aの後継モデルとして2006年に登場した5712/1Aは、コンプリケーションノーチラスの有名モデルとして、デビューしてから今に至るまで人気が高い1本だといえます。
そういったキャラクターであるため値動きも激しく、特にこの1年間では目立って値動きした様子がありました。
それは、116710BLNRなど大人気モデルと同じ動きだといえるのですが、116710BLNRと異なるのはその価格帯。116710BLNRは目立った値動きをしても、200万円以下といった単位に収まる一方、5712/1A-001となると700万円台以上といった高価格帯になるわけです。
そんな5712/1A-001ですが、ここ最近の様子はどうなっていたかというと、新型コロナの影響によって4月に値下がりしていたのです。
2020年4月水準は約712万円だったのですが、これはこの1年の間で最も安い水準だったといえます。とはいうものの、その値下がり額を見ると、以前よりも下落幅が小さくなっているため、そこまで派手な下落ではないという見方もできました。
さて、そんな5712/1A-001ですが、多くのモデルが回復傾向となっている今、どういった様子になっているのでしょう。
多くのモデルが回復といっても、実はパテックフィリップの動きは遅く、特にノーチラスの5711/1A-010は未だ回復している様子がありません。
しかしながら、この5712/1A-001についてはすでに動きが見られます。
現在、5712/1A-001は約797万円というボトム価格なのですが、これは4月水準に対して約85万円の上昇。しっかりと回復している様子を見せているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年4月 の安値 |
2020年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5712/1A-001 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥7,124,700 | ¥7,975,000 | 850,300 | 111.93% |
緊急事態宣言の解除にともなって、6月頃から多くのモデルが回復となった印象がありますが、それに該当する多くはロレックスだといえます。
そして今回、5712/1A-001が回復となっているわけですが、他のパテックフィリップでも回復傾向が見えてきたと感じます。
なお、現在水準はどの時期に近いかというと、しいていうならば2019年8月でしょう。この1年における5712/1A-001の主要な動きは以下ですが、現在水準は歴代3位といった序列になるのです。
5712/1A-001は2019年7月にピーク水準となった後、8月に下落傾向となりましたが、その際の印象としては「ピーク時から落ち着いた」といったところでした。
その後、5712/1A-001は更に値下がりしたため「はっきり下落した」という印象となったのですが、現在水準は「落ち着いた」と表現できた2019年8月水準に近い状況にまで戻っているわけです。