腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

2年前水準とほぼ変わりない、ブレゲマリーン2 5817ST/12/5V8

2020年7月21日更新
ブレゲのマリーン5817ST/12/5V8について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年6月の安値と2020年7月の安値を比較し現在相場を考察。この2年1ヶ月での変動は¥-8,000だった。

マリーン2 5817ST/12/5V8についての考察(2020年7月)

雲上ブランドによるスポーツモデルという存在は、かつて全く不人気だった一方、今では多くの人が憧れる人気な存在感となっており、「ラグジュアリースポーツ」を略して「ラグスポ」というニックネームがつけられるほどとなっています。

それら「ラグスポ」が示すのは、主に三雲ブランドのそれを指す傾向があるといえるでしょう。

とはいえ、雲上に匹敵するブランドもスポーツモデルを出しているわけで、三雲ラグスポに対するライバルといえるのが、このブレゲマリーン2だといえます。

マリーン2の特徴は、なんといってもラバーベルトを採用する点ですが、このような「カジュアル感」が、ブレゲ特有のクラシカル要素と相まって絶妙なバランス感を形成しています。

高級腕時計において、ラバーベルトの採用は特に90年代頃から見られるようになりましたが、雲上ブランドで最初にそれを採用したのがパテックフィリップアクアノートです。

アクアノートは、ノーチラスをよりカジュアルにするといった方向性でデビューし、見た目の印象もまさにスポーツといったところ。

それに対してこのマリーン2は、パテックフィリップに例えるならば、カラトラバスポーツウォッチにしたような雰囲気を醸し出していて、他とは一線を画すラグジュアリースポーツだといえるでしょう。

そんなブレゲマリーン2、5817ST/12/5V8の最近の中古相場はどのような様子となっているかというと、102万円というボトム価格であるのですが、実はこれ2018年6月水準とほとんど変わっていないのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年6月
の安値
2020年7月
の安値
変動額 残価率
ブレゲ
マリーン2
5817ST/12/5V8
中古 2年
1ヶ月
¥1,028,000 ¥1,020,000 -8,000 99.22%

ですからこの5817ST/12/5V8は、2年前からほぼ値動きしていないということになるのですが、他のラグジュアリースポーツはこの2年で大きく動いたモデルが多いといえるため、お得感を感じる存在だといえるでしょう。

また、2016年5月水準は約95万円だったのですが、それと比べてもそれほど大きく動いていないため、他のスポーツ系と比べてお得という印象がより一層強くなるといえます。

この5817ST/12/5V8にはフレデリックピゲ製ムーブメントが搭載。また、ブレゲ針、ケースのフルート模様といった伝統的要素を含み、それらが良いバランスでまとめられており、かなりな高級感を感じます。

そして、クラシカルな要素をあえて多く採用する一方で、その雰囲気はどことなく近代的。そのようなキャラクターの場合、“お得感”といった要素から程遠い存在が多い印象ですが、このマリーン2の場合は“お得感がある”といえるため、とても狙いめな1本だといえるのではないでしょうか。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。