アンティークロレックスの難しさの1つは本物証明です。
通常、日本ロレックスの修理受付は本物であればしてくれる、ニセモノだった場合は「奥の部屋に呼び出されて分解した時計を見せられた状態で、ニセモノです」と伝えられるなんて噂もあったりします。
しかし、古いロレックスの場合、本物とかニセモノという評価以前に「古いので修理受付できません」と言われてしまう、ということがあるのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年5月 の安値(ヤフオク) |
2016年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
赤サブ 1680 |
中古 | 2年 2ヶ月 |
¥924,075 | ¥1,296,000 | 371,925 | 140.25% |
すると、そのロレックスが本物かニセモノかは非常に評価が難しいところ。
なぜ難しいかというと、
等々を見極めるのが困難だからです。
通称「ガッチャ」と呼ばれるのは、バラバラの部品を組み合わせて作った個体。
もっとも本物かどうか判別しやすいのは「文字盤だけ本物」というやつですが、ケースだけニセモノとかムーブメントは他の年代のモノ、という組み合わせのモノを見極めるのは非常に難しいのです。
例えば、現状問題なく日本ロレックスが修理受付してくれる5桁リファレンスの個体は、ケースだけニセモノということが判明した場合、多分修理の受付をしてくれないでしょう。(もしくはケースが交換になるかもしれませんが、それはそれで良いとしても結構な金額になるでしょう)
ですので、本来価値が低いニセモノ同然の個体が本物として売られている危険性があるのです。
また、「改造されたもの」というのは文字盤のリダンが有名です。
ダブルネームのロレックスは、通常モデルと比べて3倍ぐらい価値が付く場合もあったりするので、一時期後から勝手に「ティファニー」とか書いた通称“リダン文字盤”の個体も、ロレックスで修理受付してくれないので要注意。
文字盤の改造以外は本物でも、リダンは修理受付してくれないのである意味ニセモノといっても良いでしょう。
そして、最も文字盤改造の温床となったのが、この「赤サブ」です。
かつての1680の評価は、通常モデル=25万円、赤サブ=55万円というようなイメージでした。
今でこそノーマル1680がかつての赤サブより高値で取引されていますが当時は安かったのです。
「SUBMARINER」の文字を赤くするだけで高値で売れる、と思った世界中の悪徳業者が通常1680の「SUBMARINER」部分をこっそり赤く塗ったモノが混ざってしまっているのです。
ですから、ただでさえ本物証明が難しいアンティークロレックスの中でもかなり扱いが難しいのが赤サブでしょう。
しかも赤サブ自体が生産年が不明、というかなり謎を秘めたモデル。
そんなこともあり、簡単に本物かどうか見極められない赤サブですが、生産年も古いモノが多かったりして、修理受付してくれない個体が多いのです。
そのため赤サブにおいては、日本ロレックスの修理証明がとても重要。また、ロレックスの修理証明ががなくても、有名ショップで販売されたということが“信用される”要素ともなるでしょう。
よって、有名ショップで購入するか、日本ロレックスの修理明細付きの個体を買うというのが赤サブにおいては重要となりますし、その明細も大切に保管しなければならないということにもなります。
ちなみに、日本ロレックス証明書付きの赤サブ、しかもティファニーとのダブルネームは約467万円。
赤サブ、ティファニーのダブルネームという二大希少要素が重なっている!しかもアメリカ&日本ロレックスの修理証明書あり!
もしかしたらこれが、もっとも現在“買い”な赤サブかもしれません。