2018年にデビューした126710BLROは、約11年ぶりに復活した“青赤ベゼルのSSモデル”ですが、それに加えてジュビリーブレスレットが装着されているという点が意外だったといえます。
そのようなインパクトから、デビューするや否や大人気モデルの一角を担う存在といった感じで、その相場も定価を大きく上回る水準となっていました。
3月のバーゼルでデビューした腕時計の場合、その年の11月頃という時期は、それなりに供給量があり相場が分かりやすい時期だといえますが、その時点における新品実勢価格(安い順の3社平均値)は約197万円という水準。定価は約102万円ですから、随分なプレミアムとなっていたことが分かります。
ただ、ここ数年の様子としては、デビュー年の“割高”と感じられる相場で新品を買ったとしても、その後の中古相場のほうが高いということがあります。
最初にそのような様子を見せたのはデイトナ116500LN。とはいえ、全ての人気モデルがそれに続いたわけではありません。
また、「復活」という要素については、2007年のミルガウスの例から、デビュー時は注目されても、その後人気が継続しないという傾向もあるといえるでしょう。
そういった意味では、この126710BLROは、おぼつかなげな存在ともいえるのですが、デビュー翌年の2019年7月の中古水準が約209万円となり、2018年11月の新品実勢価格を10万円以上も上回ったのです。
ですから、126710BLROは116500LN同様「デビュー年のプレミア新品実勢価格よりも、その後の中古のほうが高い」といったこととなり、同じ復活要素でもミルガウスとは違うということを証明したような感覚があったといえます。
けれども、2019年夏には下落トレンドが発生。その際、126710BLROの中古ボトム価格は約181万円となっていました。
そして、2020年4月には新型コロナをきっかけとして、下落トレンドが再び発生。その結果、126710BLROの中古ボトム価格は約164万円となり、デビュー以来の最安相場という状況になってしまったのです。
さて、近頃といえば、4月の下落トレンド時に値下がりしたモデルが回復傾向となっている様子がありますが、この126710BLROはどうなっているのでしょう。
その答えは、やはり回復であるのですが、どの程度になっているかというと、198万円という水準です。
これは、2019年7月のピーク水準より安いものの、2018年11月の新品実勢価格よりも高いため、なかなかな復活といえる様子だと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年4月 の安値 |
2020年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 126710BLRO |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥1,643,756 | ¥1,980,000 | 336,244 | 120.46% |
126710BLROの値動きは、
というように変化していましたが、現在水準は198万円というボトム価格となっているため、歴代2位といえる水準にまで回復したといえるでしょう。