2013年にデイトナ初のプラチナモデル(通常モデルとしては)デビューした116506。
その文字盤色には、ロレックスのプラチナ専用色であるアイスブルーが採用されたわけですが、これまでデイデイトなどにしか存在しなかったこの要素がデイトナに与えられたというのは最強の仕様という印象だったといえます。
とはいえ、その1年後には、さらに豪華な116506Aがデビュー。これはダイヤ文字盤仕様なのですが、「単にダイヤ」というだけでなく、インダイヤル部分もアイスブルーとなる差があるわけです。
そういった立ち位置と、プラチナの最高級モデルという実勢価格の高さから、116506は2017年頃まで「目立った値動き」という印象がありませんでした。
2017年といえば、16520が市場全体を牽引するかのように、目立った上昇トレンドがあった時代。また、2016年夏頃には下落トレンドがあったため、「値下がり⇒回復⇒一気に上昇」といったように相場が目立って変化する時期だったわけです。
それに対して116506は、2016年9月に548万円だったのが、2017年7月に約602万円に変化したといった程度。もちろん、50万円単位の上昇となっていたため、当時としては「凄い」といった感覚がありましたが、16520と比べると「弱かった」のです。
そんな116506ですが、2019年になると、もはや16520とは比べ物にならないほどの勢いとなります。
2017年12月に約660万円という水準になって以降、それほど目立った動きがなかった116506は2019年1月に約767万円というボトム価格に達したのです。
こういった価格帯、なおかつプラチナ製という高級仕様で、従来このような派手な動きになる存在はほぼなかったといえたため、116506の動きは「時代が変わった」と表現できました。
ただ、116506はその後上昇が続かず、2019年8月には735万円にまで下落。同じ時期、116506Aのほうは上昇が続いていたため、116506の値下がりは「優秀でない」という印象があったといえます。
そしてその後は下落トレンドが続いたため、結局のところ116506におけるピーク水準は2019年1月の約767万円でした。
そんな116506ですが、2020年8月の今、なんと2019年1月の水準を超えたのです。
現在、116506は約899万円という水準。2020年5月水準は765万円でしたから、3ヶ月で約134万円の上昇というド派手な値上がりです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年5月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 116506 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥7,650,000 | ¥8,998,000 | 1,348,000 | 117.62% |
116506は「700万円台中盤⇒800万円台後半」というように変化したわけですが、現在水準はほぼ900万円台ともいえるでしょう。
そういった意味では、116506は凄まじい勢いとなっているわけですが、そういった印象は記事準備中にも感じました。
実は当初予定していたのは「800万円台になった」ということをお伝えする内容だったのですが、準備中に2つが売り切れ状態。
「800万円台になった」ということでも、2019年1月のピーク水準を上回っていたのですが、それどころか、「3ヶ月で約134万円の上昇」ということになったのです。
ですから、116506は、
といったように、ニュースがてんこ盛りな状況であるわけです。
これはもう、一言で「凄まじい」という他ないでしょう。