ここ1年ぐらいのデイトナ116520黒文字盤いえば、2019年上半期にそれなりに上昇し、9月頃まで値上がり続けた後、やや下落したという様子がありました。
そして、今年4月の新型コロナによる下落トレンド時には、さらにガバっと値下がり。しかし、すぐ回復し、6月には2019年上半期水準に近い状態となっていました。
具体的には、2019年9月の約192万円がピーク水準で、2019年11月に約184万円へと下落。さらに2020年4月には約170万円に値下がりし、6月に188万円に回復したといった変遷です。
さて、そんな116520黒文字盤ですが、6月から2ヶ月が経過した今、なんとさらに上昇している様子があります。
現在、116520黒文字盤(ABランク以上)のボトム価格は、198万円という水準なのですが、これは6月に対してちょうど10万円の値上がりです。
そして、この198万円というボトム価格になったことにより、ついに2019年9月のピーク水準を超えたことになるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年6月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116520 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥1,880,000 | ¥1,980,000 | 100,000 | 105.32% |
筆者がこれまで追ってきた116520黒文字盤の相場についてですが、長らく「2000年デビュー時の新品実勢価格が最も高い」という状況が続いていた中、2018年9月にようやくそういった状況を打破。デビューから18年後に「デビュー間近の新品実勢価格よりも、その後の中古相場のほうが高い」となった経緯があります。
2001年1月における116520黒文字盤の新品実勢価格は155万円(当時の税込換算)でしたが、2018年9月の中古ボトム価格は172万円だったのです。
ただ、その後は目立った動きをすることがなくなり、やっと「動いた」と感じたのが2019年6月。当時といえば、多くの人気モデルがかなり目立った上昇をしていましたが、その頃この116520黒文字盤は190万円台となりました。
そして、多くの人気モデルが下落していた2019年9月にも116520は上昇し、黒文字盤は約192万円となりました。ただそれ以降、下落トレンドによって値下がりしたため、なかなかその水準を超えることがなかったのです。
ですから、現在の様子は、約1年ぶりに190万円台回復と同時に、高値更新といったニュース性がある状況だといえます。
ただこの116520黒文字盤、注意しなければならないのが、ボトム価格が安定しない傾向があるという点です。
実は筆者、116520黒文字盤を記事化する際、これまで何度か公開前に消す必要性に迫られたことがあります。
それはなぜかというと、ボトム価格が全く違う値に変わったからです。
例えば「190万円台」となった様子だと思ったら、1つだけ安い個体が登場するのですが、その水準が飛び抜けて安かったりするため、相場を分かりやすくお伝えするのに向かない状況となってしまうのです。
今回もそういったことがあるかもしれませんが、ではなぜ記事化したかというと、このところ黒文字盤のボトム価格が190万円台となっている状況が続いており、肌感覚としても190万円台という印象を強く感じたからです。