タグホイヤーの復刻版が「Classicsシリーズ」として登場したのは90年代後半ですが、96年にカレラ、98年にモナコがラインナップされました。
どちらも当初は限定モデルだったものの、99年頃から通常モデルとして販売。カレラはそのままの見た目だった一方、モナコは3つ目クロノグラフへとモデルチェンジされました。
その時代のClassicsに共通するのは、
といったところです。
そんなClassicsですが、2001年頃になると、それまでよりもラインナップ数がかなり増えた印象になりました。
その際、登場したのが、モンツァですが、カレラ、モナコに続いて3番目に登場したClassicsであります。ちなみに、その際、カレラにも3針モデルが登場しています。
そして、その翌年2002年になると、Classicsの印象はガラッと変化。それまで、ホイヤーロゴだったのが「タグホイヤーロゴ」となり、雰囲気も近代的に変わった印象があります。
その時からClassicsは、「カレラ」「モナコ」「モンツァ」といったように、当時の一般モデルと同じように扱われる傾向となり、タグホイヤーの中心的ラインナップとなっていったのです。
そんな時代において、特に推されていたと感じるのが、このモンツァCR5110なのですが、この時計にはエルプリメロが搭載。文字盤にも「キャリバー36」と記載されており、分かりやすくアピールされているのです。
このCR5110は、文字盤上の「タグホイヤーロゴ」、「キャリバー36」表記に加えて、「MONZA」とシリーズ名が記載されているのですが、このような表記はClassics時代には一切ありませんでした。
ですから、同じモンツァでも、2001年モデルと2002年モデルでは、随分キャラクターが異なるわけです。
そんな新世代のモンツァ、CR5110の評価ですが、最近の相場は以前と比べて上昇している様子となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年5月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
タグホイヤー
モンツァ CR5110 |
中古 | 4年 3ヶ月 |
¥248,000 | ¥291,500 | 43,500 | 117.54% |
2016年5月水準が約24万円だったのに対し、現在は約29万円。4年で変化した額は4万円といったところですが、これはCR5110のこれまでの様子を考慮すると、優秀という印象になります。
実はこの時計、2009年8月水準が約24万円だったのですが、これは2016年8月水準と全く同じだったのです。
2016年8月といえば、下落トレンドがあった時期ですが、そうはいってもアベノミクス以前よりも安くなった例はほぼありません。
CR5110は、そういった時代において2009年と同じ水準だったわけですから、2016年から現在にかけての4万円の変動は評価できると思うのです。