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現在相場考察

エルプリ搭載の、モンツァCR5110

2020年8月12日更新
タグホイヤーのモンツァCR5110について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年5月の安値と2020年8月の安値を比較し現在相場を考察。この4年3ヶ月での変動は¥43,500だった。

モンツァ CR5110についての考察(2020年8月)

タグホイヤーの復刻版が「Classicsシリーズ」として登場したのは90年代後半ですが、96年にカレラ、98年にモナコがラインナップされました。

どちらも当初は限定モデルだったものの、99年頃から通常モデルとして販売。カレラはそのままの見た目だった一方、モナコは3つ目クロノグラフへとモデルチェンジされました。

その時代のClassicsに共通するのは、

  • ホイヤーロゴ
  • シンプルな見た目
  • クラシカルな雰囲気
  • といったところです。

    そんなClassicsですが、2001年頃になると、それまでよりもラインナップ数がかなり増えた印象になりました。

    その際、登場したのが、モンツァですが、カレラモナコに続いて3番目に登場したClassicsであります。ちなみに、その際、カレラにも3針モデルが登場しています。

    そして、その翌年2002年になると、Classicsの印象はガラッと変化。それまで、ホイヤーロゴだったのがタグホイヤーロゴ」となり、雰囲気も近代的に変わった印象があります。

    その時からClassicsは、「カレラ」「モナコ」「モンツァ」といったように、当時の一般モデルと同じように扱われる傾向となり、タグホイヤーの中心的ラインナップとなっていったのです。

    そんな時代において、特に推されていたと感じるのが、このモンツァCR5110なのですが、この時計にはエルプリメロが搭載。文字盤にもキャリバー36と記載されており、分かりやすくアピールされているのです。

    このCR5110は、文字盤上の「タグホイヤーロゴ」、「キャリバー36」表記に加えて、「MONZA」とシリーズ名が記載されているのですが、このような表記はClassics時代には一切ありませんでした。

    ですから、同じモンツァでも、2001年モデルと2002年モデルでは、随分キャラクターが異なるわけです。

    そんな新世代のモンツァCR5110の評価ですが、最近の相場は以前と比べて上昇している様子となっています。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    タグホイヤー モンツァ キャリバー36 CR5110 メンズ 腕時計

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2016年5月
    の安値
    2020年8月
    の安値
    変動額 残価率
    タグホイヤー
    モンツァ
    CR5110
    中古 4年
    3ヶ月
    ¥248,000 ¥291,500 43,500 117.54%

    2016年5月水準が約24万円だったのに対し、現在は約29万円。4年で変化した額は4万円といったところですが、これはCR5110のこれまでの様子を考慮すると、優秀という印象になります。

    実はこの時計、2009年8月水準が約24万円だったのですが、これは2016年8月水準と全く同じだったのです。

    2016年8月といえば、下落トレンドがあった時期ですが、そうはいってもアベノミクス以前よりも安くなった例はほぼありません。

    CR5110は、そういった時代において2009年と同じ水準だったわけですから、2016年から現在にかけての4万円の変動は評価できると思うのです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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