元祖緑サブの16610LVは、これまで116610LVと同じような動きをする傾向があり、その水準は116610LVよりも少し安いといったところでした。
今年4月といえば、緊急事態宣言の影響により多くの腕時計が値下がりしましたが、それらの多くは6月頃から回復。そして、8月現在では、再び過去最高値を更新するといったように、2019年上半期以来の上昇トレンドといえるぐらいになっています。
また、私は腕時計相場を見る際に、ガソリン小売価格を参考にすることがあるのですが、近頃ガソリンも高くなっているのです。さらに、株価が高くなったというニュースも目にするようになりました。
ですから、最近多くの腕時計が値上がり傾向となっているのは経済の動きと連動している印象があるわけで、不自然なことではありません。
では、16610LVの様子はどうなっているかというと、現在139万円。
前回お伝えした4月時点では、約129万円だったわけですから、4ヶ月で10万円の上昇といった様子です。
しかし、この値動き、一見すると優秀に見えますが、実はそうでないといえる側面があります。
それはどういったことかというと、2019年のピーク水準を越していないことなのですが、それだけでなく、今年2月の水準すら下回っているのです。
16610LVは、2019年7月に約151万円という水準になった後、下落トレンドよってしばらく値下がり。その後、2020年2月に回復し、148万円となっていました。
それに対して、現在水準は145万円。ですから、2月の回復水準にすら達していないわけで、他のモデルと比べると弱いとも感じてしますのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年4月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
サブマリーナ 16610LV |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥1,298,000 | ¥1,398,000 | 100,000 | 107.70% |
そういった意味では、今16610LVは、なかなかお得感のある1本といえます。
筆者は116610LVと16610LVの関係性をデイトナ116520と16520のようだと思っていますが、サブマリーナの場合は5桁のほうが安い傾向があります。
まして現在、116610LVは約157万円という水準にまで上昇。これはGMTマスター2の116710BLNRよりも5万円程度高いわけで、目立って上昇しているといえるわけです。
もちろん、116610LVも2019年上半期のピーク水準を超えていないわけですが、16610LVと比べるとその上昇インパクトが大きく、4月時点では同じような値上がりだった両者の差は、今大きくなったと感じます。
そういった意味では、どちらを選ぶか悩ましいところでもありますが、筆者としてはお得感のある16610LVが魅力的だと思ってしまうのです。