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現在相場考察

以前よりA番の評価が高まったと感じる、GMTマスター16700青赤ベゼル

2020年8月24日更新
ロレックスのGMTマスター16700について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年4月の安値と2020年8月の安値を比較し現在相場を考察。この1年4ヶ月での変動は¥48,608だった。

GMTマスター 青赤ベゼル A番 16700についての考察(2020年8月)

ロレックスの最終年式品番といえば、他の年式よりも価値ある傾向があり、デイトナ16520P番などは昔から「高い品番」として有名です。

16520の場合、現在ボトム価格は240万円程度といったところですが、P番となると450万円ぐらいにもなるわけで、「P番」に対するプレミアムは200万円程度だといえます。

その他にも、有名な最終品番として16710のM番や16600のV番などがあります。16710のM番は16710全体のボトム価格よりも約100万円高く、16600のV番は64万円ほど高い状況となっているわけです。

その一方で、最終品番があまり高くならないモデルもあります。

このGMTマスター16700はまさにその例なのですが、そういったことは2016年の段階から何度か指摘しています。

ただ、2017年からは、他年式に対して高いといった状況となりつつある様子が見え、16700として早い段階で100万円以上という水準になったのはA番でした。

とはいうものの、その差は「あるようでない」といったこともあり、例えば2019年4月の段階では、青赤A番は、他年式の青赤に対して10万円高い状況だった一方で、黒ベゼルとなると他年式と大きく変わらない傾向だったのです。

その際、黒ベゼルはA番でもボトムに近い価格帯となっていたわけで、相変わらず最終品番の評価が弱かったといえます。

では今年、そういった評価はどうなっているかというと、気づかないぐらい僅かな感覚で変わっている状況だと感じます。

現在、青赤のA番は他年式と比べて16万円ほどの差となっているのですが、これは2019年4月よりも差が広がったといえます。

そして、興味深いのは黒ベゼルにおいてもA番が高くなっているという点です。現在、16700黒ベゼルのボトム価格は99万円ですが、黒A番のそれは110万円。ですから、黒ベゼルでもA番は11万円高い状態であるため、以前よりA番の評価が高まったと感じるわけです。

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年4月
の安値
2020年8月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター
青赤ベゼル
A番
16700
中古 1年
4ヶ月
¥1,201,392 ¥1,250,000 48,608 104.05%

16700青赤ベゼルのA番におけるボトム価格は、現在125万円という水準。これは2019年4月水準に比べて4万円程度の値上がりといったところであるため、それほど派手な動きとはいえません。

ただ、2019年4月から現在までの間には2度の下落トレンドがあったため、この変動額をどう捉えるかは見方によって変わるといえるでしょう。

いずれにしても、興味深いのは2019年よりもA番の評価が高まっているという点であり、値動き以上に他の年式との価格差が気になると感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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