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腕時計特集

『MASTER’Sコラム』【高級腕時計の世界5大ブランド】をご紹介!

2020年8月24日更新

みなさんこんにちは。

今回は【高級腕時計の世界5大ブランド】をご紹介し、その歴史に触れながらお話していきたいと思います。

そもそも高級時計の世界5大ブランドの定義とは?と疑問が出てくると思いますが、その基準は、歴史の深さや技術力、はたまたシェア率など《特段これ!》といった理由云々では定義のしようがないのが事実です。

世の中には様々な定義が存在しておりますが、世間一般的に認知が高いであろう5大ブランドとなっていますので、ご理解の上最後までお付き合いいただければと思います。

5大時計ブランドとは?

♦PATEK PHILIPPE【パテック・フィリップ】
♦AUDEMARS PIGUET【オーデマ・ピゲ】
♦VACHERON CONSTANTIN【ヴァシュロン・コンスタンタン】
♦BREGUET【ブレゲ
♦A.LANGE&SOHNE【ランゲ・アンド・ゾーネ】

上記が5大ブランドです。

あれ?「ROLEX」は???と思った方も多いと思いますが、「ROLEX」は入りません。

では、ブランドそれぞれを歴史を交えて話していきます。

❶PATEK PHILIPPE【パテック・フィリップ】

1839年「アントニ・パテック」と「フランティシェック・チャペック」が共同で事業を開始。社名を「Patek Czapek&Cie」として創業した。1850年頃まではオーダーメイドのみでポーランドの歴史と文化に関連した時計を製造する。

その後「ジャン・アドリアン・フィリップ」が入社。彼はリューズ巻き上げと時刻合わせの機構を発明し、同社は社名を「Patek&Cie」に。更に1851年には「Patek & Cie」から「Patek & Philippe Cie」とする。

どんなに昔の古い時計に関しても修理できる【永久修理】を宣伝しており『一生もの』というブランドイメージを確立。

現在、世界オークションでは億を超える落札価格も稀ではなく、5大ブランドの中でも頭一つ抜けているブランドである。

今回は世界5大時計としてコラムを書いているが、世界3大時計という括りも存在し【オーデマ・ピゲ】【ヴァシェロン・コンスタンタン】とともに世界3大時計として君臨している。また、その頭一つ抜けた存在として「雲上時計」ともいわれている。

パテックフィリップ】の商品一覧はこちら

AUDEMARS PIGUET【オーデマ・ピゲ】

創業家運営として一度も歴史が途絶えたことのない唯一のブランドである【オーデマ・ピゲ】1875年に「ジュール=ルイ・オーデマ(オドマール)」と「エドワール=オーギュスト(オギュスト)・ピゲ」によってムーブメント製作会社として設立。その後、トゥールビヨンムーンフェイズなど複雑な機構を備えた自社ブランドの時計の製作を始めその認知が拡がっていく。

代表的モデル『ロイヤル・オーク』はイギリスの清教徒革命の戦いにおいて皇太子チャールズ(チャールズ2世)が身を隠し、追手をかわしたとされる木=ロイヤル・オーク、およびこの木から名付けられた戦艦ロイヤル・オーク(HMS Royal Oak)に由来するとされている。八角形のベゼルとケースからなるその見た目は非常に特徴的で、見た瞬間にモデル(ロイヤルオーク)が連想できる。

こちらも世界3大時計という括りで【パテック・フィリップ】【ヴァシュロン・コンスタンタン】とともに名を連ねている。

【オーデマ・ピゲ】の商品一覧はこちら

VACHERON CONSTANTIN【ヴァシュロン・コンスタンタン】

1755年に「ジャン=マルク・ヴァシュロン」によって創業された【ヴァシュロン・コンスタンタン】(*バセロン・コンスタンチンとも表記される)は ” 世界最古 ” の時計メーカーとも言われている(*ブランパンは1970年代に一時休業状態に陥っていたため)

1819年に「ジャン=マルク・ヴァシュロン」の孫にあたる「ジャック・バルテルミー・ヴァシュロン」と企業運営に長けた「フランソワ・コンスタンタン」によって現在の【ヴァシュロン・コンスタンタン】が生まれる。ミニッツリピーター等の複雑時計の製作が得意であった「ジャック・バルデルミ」は類いまれな才能を発揮し、現在のヴァシュロン・コンスタンタンの礎を築いた。

世界最古と言われる歴史は250年以上にものぼり、ルーマニアのマリア王妃やナポレオン公といった、そうそうたる顧客からの注文も受けるようになる。

ブランドのその時計に向き合う姿勢は、ひとつのモデルに5年以上の歳月をかけ制作するなど情熱も非常に高い。

BREGUET【ブレゲ

1775年に「アブラアン・ルイ・ブレゲ」によってパリで創業された【ブレゲ

「アブラアン・ルイ・ブレゲ」は時計の歴史を200年早めた天才とも言われ、パーペチュアルカレンダーやトゥールビヨン、ミニッツリピーターなど様々な革新的技術を生み出し、他の時計メーカーに多大な影響を与えた。その発明した技術は現在でも多く継承されている。更には装飾においても、ギヨーシェ文字盤やブレゲ針・ブレゲ数字など、現代の時計では当たり前とされているものが多く存在。大げさではなく、現代の時計の機構の70%を発明・改良したともいわれている。

当時の顧客にはフランス王家を筆頭に、イギリスのビクトリア女王、ナポレオン・ボナパルトやトルコ皇帝セリム3世、マリー・アントワネットやアメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンなど各国の王侯貴族が名を連ねている。

1970年にショーメが商標を買い取り再興したが、紆余曲折を経て現在ではスウォッチ・グループの傘下となり、高級時計ブランドとして復活した。

A. LANGE & SOHNE【ランゲ・アンド・ゾーネ】

1845年に「フェルディナント・アドルフ・ランゲ(F.A.ランゲ)」がザクセン王国の融資を受け誕生した【ランゲ】

「F.A.ランゲ」はのちに宮廷時計師となる著名な時計師「ヨハン・フリードリヒ・グートケス」に弟子入りし時計師としてのキャリアをスタートさせた。その後「F.A.ランゲ」の息子「リヒャルト・ランゲ」と「フリードリヒ・エミール・ランゲ」兄弟が参加した事により、「A・ランゲ&ゾーネ・ドレスデン」A. Lange & Söhne Dresden )に名前を変更する。

その後、第二次世界大戦などの影響もあり、紆余曲折を経て現在はリシュモングループの傘下となり復興した。

【ランゲ】が作り出す時計は、洋銀を使った加工の「美しさ」足るや否や、別格に評価されている。高貴なイメージで美しさの感じられる時計は雲上時計とされる【パテック・フィリップ】とも比較される程評価されている。

【ランゲ・アンド・ゾーネ】の商品一覧はこちら

まとめ

今回は少し歴史に触れながら世界5大時計をご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。

名だたる著名な人物との関係性や、そのブランドの背景を知る事によってまた高級時計の見え方が変わってくると思います。

もちろんここに挙げたブランド以外にも素晴らしい高級時計ブランドは存在しております。決して安い買い物ではない高級時計。みなさんも後悔の無いように選んでください。

最後に、以前にも【世界三大時計の魅力を徹底解説!人気の秘密とは?】というコラムも書いております。気になる方はこちらも併せてお読みください。

Text By Takuro Koda

この記事の執筆者
金子剛
コミット銀座 鑑定士 (時計鑑定歴15年) 2020年よりエグゼクティブ・アドバイザー就任。 腕時計の知識、相場観には定評があり、特にヴィンテージロレックスのマニア気質が高い。 現在、ヴィンテージロレックスに特化したサイト、CVWD.JPを制作。
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