5桁世代のエクスプローラー2、16570はこれまでゆっくりと着実に値動きしてきた印象があり、5年前と比べると価格帯が随分変わったといえます。
16570の白文字盤を記事で初めて紹介したのは2015年8月のことでしたが、その際約36万円という水準で購入可能だったのです。
30万円台後半というと、現在ではスポーツロレックスは選択肢としてありえない価格帯だといえますが、2015年頃において、16570や14270など5桁世代のエクスプローラー系は狙うことができたのです。
とはいえ、当時その価格帯が「すごく安く感じる」というわけではありませんでした。
もちろん、他のスポーツロレックスと比べて安価なため、「セカンドウォッチ的ポジションとして買いやすい」といった印象はありましたが、2015年以前と比べると高くなっていたわけです。
2015年頃の30万円台後半という価格帯は、アベノミクスで値上がりした結果といった印象があったわけですが、2010年頃において16570は25万円程度で購入可能だったのです。
ですから、2015年時点ですでに十分値上がりしていた印象だったわけで、それ以上の上昇は困難と思われても不思議ではありませんでした。
しかし、2017年になるとそのような印象が変わることになります。なぜなら、この白文字盤が40万円台になったからなのですが、これは当時として過去最高値に匹敵する水準だったのです。
16570の白文字盤は、14270がプレミア価格だった時代でも、新品実勢価格が30万円台。全体的に相場が高かった2007年頃の中古相場でも40万円台がボトム価格だったことはさすがになかったわけです。
ですから、2017年4月の40万円台という水準はかなりインパクトがあったといえます。
その後も16570白文字盤の値動きは止まることがなく、2017年からちょうど1年後の2018年4月にはついに50万円台に到達。そして、2019年6月には60万円台となったのです。
2015年以降、『30万円台⇒40万円台⇒50万円台⇒60万円台』といったように価格ステージが変化してきた16570白文字盤ですが、その各変動額は5万円前後というような水準でした。
ですから「チリも積もれば山となる」というように、気づけば高くなったといえるわけです。
さて、そんな16570白文字盤ですが、前回から1年2ヶ月が経過した今もまた、約4万円といった上昇となっている様子。変動額はそれほど派手ではありませんが、これまでの事例と同じように値動きしているのが凄いと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年6月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー2 白文字盤 16570 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥640,440 | ¥686,800 | 46,360 | 107.24% |
5万円程度といった変動を何度かした結果、16570白文字盤は、2015年8月に最初に紹介した際と現在とでは32万円もの差があるわけで、倍近く上がったといえるのです。
16570白文字盤は現在約68万円ですが、2015年における「68万円」程度の腕時計といえば、サブマリーナ16613やGMTマスター2の116710LNが購入可能という印象がありました。
2015年当時、この16570白文字盤は決して大人気という印象ではありませんでしたが、5年で倍ぐらいの価格帯になったわけで、実は「凄い」値動きをした存在であるといえるかと思います。