ロレックス初の自社製クロノグラフムーブメントが搭載されることによって、2000年に一斉モデルチェンジを受けたデイトナ。
その際、バーゼルではなく夏という時期にモデルチェンジを受けたため、2000年の「P番」には16520と116520が存在。P番の16520の希少価値が高まるという影響も及ぼしています。
2000年に登場したモデルの特徴としては、それまでロレックスでは使われていなかった配色が採用されるようになったという傾向があり、2000年というミレニアムを記念したような「新世代」といった特徴を感じるように思います。
デイトナと同じ時期に、デイデイトもモデルチェンジされましたが、その際、ピンクゴールドモデルが登場するなど、“新しさ”を感じる要素が強かった印象がありました。
筆者としても、その頃のことは今でも強烈に記憶に残っているのですが、それまでロレックスではご法度といった感じの色合いが積極的に採用されていく様子を「新しい」と感じていました。
この116528の“インダイヤルがシャンパン”という黒文字盤もまた、2000年デビュー世代ならではの「新しい配色」。このような色合いは16528にはありませんでした。
また、文字盤色が新しいだけでなく、針も「赤」という点が、さらにそういった新配色を強調しているように感じます。
他の文字盤色では、ひと目見た印象では16528と116528の違いを感じづらい側面があるかもしれませんが、この黒・シャンパン文字盤はすぐに116528だと分かります。
そのため、筆者はこれまで116528において、この黒・シャンパン文字盤の相場を追ってきたのですが、なんと今、この116528に異変が起きていると感じるのです。
それはどういったことかというと、値上がりなのですが、この116528、今年2月の段階では約330万円という水準だったのが、今では348万円となっている状況です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年2月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 黒・シャンパン文字盤 116528 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥3,308,100 | ¥3,480,000 | 171,900 | 105.20% |
この1年といえば、2度の下落トレンドによって値下がりという印象が強いようにも感じますが、116528に関してはそういった影響をあまり受けていないようにも感じ、独自の値動きをしてきたといえます。
この116528は、今年、2020年2月には330万円となっていたのですが、300万円台という中古ボトム価格はこれまで見たことがなかったため、かなりな衝撃だと感じました。
そして、そのような動きから1年も経過していない今、再び116528黒・シャンパン文字盤は17万円ほど高くなっており、その水準は348万円となっているのです。
値動きした額は17万円という水準ですが、そういった動きをした結果、350万円前後という水準にまで116528はなっているわけで、2年前では考えられない水準にまで上昇したと感じます。
近頃、金相場が上昇しているというニュースがありますが、この116528の動き方は、金相場に影響されたのではないかと思われるほど、これまでにない勢いがあるといえるでしょう。