腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

生産終了で緑サブは220万円台に上昇、116610LV

2020年9月8日更新
ロレックスのサブマリーナー116610LVについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年4月の安値と2020年9月の安値を比較し現在相場を考察。この0年5ヶ月での変動は¥947,200だった。

サブマリーナ 116610LVについての考察(2020年9月)

今年3月に発表される予定だったロレックスの新作は、新型コロナの影響によって、現地時間の9月1日にWEBで発表されるという事態になりました。

WEB上で新作をリアルタイムで見ることができるというのは、まるでアップル製品のようですが、ロレックスも同じぐらい熱狂的なファンが多いといえます。

さて、そのような注目度の中、今年発表されたのがサブマリーナの新作。これは、新作のデビューというよりも、世代交代でありますが、前世代とは異なり一斉モデルチェンジとなったのです。

2000年代中盤からの6桁世代では、新作が発表されるごとに「ロレックスらしくない(それまでの事例とは異なる)」という印象があった一方、今回の新作では「ロレックスらしさが戻った」というように感じます。

というよりも、すでに6桁世代に慣れてしまっているため、“らしさが戻った”というよりも、新鮮といえるかもしれません。

特に「戻った」と感じるのは、文字盤色ですが、「青サブ以外は黒文字盤」という配色は、まさに5桁時代と同様だといえます。

6桁の場合、緑サブが文字盤も緑となったり、デビュー時の青サブが非サンレイとなるなど、それまでのロレックスの印象からすると「らしくない」といえましたが、今ではそのような仕様に慣れたといえます。

まして、それが生産終了となると「レア」と感じてしまうわけすが、「らしくない」という要素は確実に尖っているといえるため、やはり生産終了となるとそのインパクトはより強くなると思います。

そのようなことから、当然生産終了となった116610LVは、超値上がり状態という様子。現在、116610LVのボトム価格は約229万円という水準なのですが、生産終了前に200万円以上となることはありませんでした。

まして、本来このモデルが登場する予定だった2020年春という時期には、新型コロナの影響で大幅な下落状態。116610LVの4月時点の中古水準は約135万円にまで下落していたわけですから、4月から9月にかけての変動額はなんと94万円程度となるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
ロレックス ROLEX メンズ腕時計 サブナリーナ 116610LV SS(ステンレス) グリーン文字盤 中古 新入荷 おすすめ RO0159

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年4月
の安値
2020年9月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
116610LV
中古 0年
5ヶ月
¥1,350,800 ¥2,298,000 947,200 170.12%

緑サブといえば、今年登場した新型以外に116610LVと初代の16610LVがあるわけですが、筆者はこれまで116610LVよりも16610LVのほうが評価されると思っていました。

16610LVには、ファット(フラット)4やビッグスイス、ライムベゼルなど「高くなるレア要素」が多々あるわけですが、そのようなキャラクター性は16520と似ていると思ったのです。

また、「緑ベゼル+緑文字盤」よりも「緑+黒文字盤」のほうがロレックスらしさがあると思ったため、16610LVのほうを推していたわけですが、もはや116610LV16610LV(ファット4等を除く)とは比べ物にならない価格帯にまで遠ざかってしまいました。

新型が「緑+黒文字盤」となった今、当然「緑+緑文字盤」がかなりレアだったと感じるわけですが、緑ベゼルに緑文字盤という尖った要素がたまらなく良いと感じてしまいます。

そのような心理からか、116610LVは生産終了後にかなりな値上がりとなったわけですが、この派手な上昇は116710BLNRの生産終了時と比べ物にならないぐらいの値上がりだといえます。

116710BLNRが生産終了となった際も、その時点では「すごい値上がり」と感じましたが、116610LVはそれをかなり上回っているわけです。

116710BLNRの場合、後継モデルの見た目的な差は「ブレスレットがジュビリーか3連か」といった差であるため、新・旧の差をそれほど強く感じないのですが、「文字盤が緑か黒か」という116610LVの場合、大きな差を感じてしまうのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。