ロイヤルオークの3針モデルには、様々な種類がありますが、この15000STというモデルは、2000年代中盤頃まで生産されていた世代にあたります。
この15000STは、当時の3針ロイヤルオークのメインモデルといった印象で、14790STとともにツートップという印象があったといえます。
14790STは36mmだったのに対し、15000STは33mm。現代の基準からするとかなり小さい印象ですが、当時としては雲上のメンズサイズとして普通な大きさだったといえます。
それは、ノーチラスを見れば明らかなのですが、当時のノーチラス、3800/1Aは耳部分を除くと約33mm。この15000STと同サイズなのです。
ノーチラスにもジャンボサイズがありましたが、それに該当する3710/1Aは少し特別なキャラクターといえたため、通常のメンズサイズとしては33mmは普通という印象だったといえます。
当時の記憶がある筆者としては、38mm以上は大きい、35mmぐらいが普通、33mmはやや小ぶりという印象。38mm以上は主にスポーツ系で、ドレス系の場合33mmはオーソドックスなサイズ感というイメージでした。
ロイヤルオークやノーチラスは、スポーツ系ではあるものの、雲上ブランドですから、33mmというサイズは、それほど違和感ないと感じたのです。
しかし今では、33mm程度のサイズは「かなり小さい」ともいわれているため、あまり評価されない場合もあります。
けれどもロイヤルオークの場合、そういったことが該当しません。
15000STは、14790STと同じようなキャラクターといった印象で、相場もアクアノートのラージとミディアムほど大きく変わらないという傾向があります。
14790と15000という2つのリファレンスが、一見するとわかりづらく、その数字の印象から、「世代の違い」にも読み取れてしまいます。ですから、アクアノートの5065と5066のように価格帯が大きく変わるというわけではないのかもしれません。
ただ、全く違うというわけではなく、やはり大きな14790のほうが高い傾向があります。2018年の段階では、15000STが100万円以下だったのに対し、14790は120万円台後半となっていましたから、20万円以上の差はあるわけです。
さて、この世代のロイヤルオークといえば、ここのところかなり高くなっている様子がありますが、この15000ST.OO.0789ST.07はどういった様子かというと、やはり値上がりしています。
2018年5月の段階でも値上がり傾向でしたが、そのときの水準は約98万円。それが今では、約140万円となっているため、価格帯が大きく変化したといえるでしょう。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値 |
2020年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーデマピゲ
ロイヤルオーク 15000ST.OO.0789ST.07 |
中古 | 2年 4ヶ月 |
¥983,000 | ¥1,407,600 | 424,600 | 143.19% |
近頃、同じ白文字盤の14790STはどういった水準かというと、8月の記事でお伝えした時点では約167万円となっていました。
現在、15000STの白文字盤が約140万円ですから、14790と15000の差は約27万円といえます。
実は2018年時点でも、14790と15000の差が29万円ぐらいだったため、「相場差」という観点では、2年前とそれほど変わりないという点が面白いといえます。