腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

現在相場の様子を見る、デイトナ116500LN黒文字盤

2020年9月14日更新
ロレックスのデイトナ116500LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年6月の安値と2020年9月の安値を比較し現在相場を考察。この0年3ヶ月での変動は¥186,146だった。

デイトナ 黒文字盤 116500LNについての考察(2020年9月)

2019年上半期まで年々上昇傾向となっていたロレックスの人気モデルですが、2019年夏に下落トレンドが始まって以降、下落と回復を繰り返している様子があったといえます。

特に今年春には、新型コロナによる下落トレンドが発生し、多くの人気モデルは2018年並の相場にまで下落しています。

ただ、緊急事態宣言の解除後は回復し、7月頃からは一部モデルが上昇。8月にはそのようなモデルがさらに増えてきて、今では新作発表によって116610LVなどが目立った上昇となっているわけです。

そういったことから、現在の様子は、2019年上半期以前のように「上昇傾向」に戻ったようにも感じます。

ただそれは、モデルチェンジによって値上がりした旧モデルが目立っているに過ぎないとなっている可能性もあります。

そのような問いに対する答えは、今年大きなニュースがなく、なおかつ人気というモデルの動きを見れば分かりやすいといえますが、それに最も該当するモデルこそ、このデイトナ116500LN黒文字盤だといえるでしょう。

この現行デイトナの黒文字盤は、「白文字盤よりも安い」という価格帯に位置していますが、現在水準はどのようになっているかというと、約258万円というボトム価格であります。

これはどういった水準かというと、2019年9月よりも約19万円高く、2019年6月よりも8万円ほど安いという状況です。

つまり、116500LN黒文字盤は、下落傾向となった2019年9月以降として、最も高い水準となっているわけですが、2019年上半期のピーク水準を超えたわけではないといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年6月
の安値
2020年9月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
黒文字盤
116500LN
中古 0年
3ヶ月
¥2,398,000 ¥2,584,146 186,146 107.76%

7月の末頃から、2019年上半期を超えたというモデルをそれなりに見かけるようになってきましたが、このデイトナ116500LN黒文字盤や、GMTマスター2116710BLNRなどは2019年上半期のピーク水準以上とはなっていない様子があります。

それらに共通するのは、2019年上半期並に回復しているものの、まだ2019年のピーク水準を超えていないという点です。

実は、サブマリーナ116610LVも、生産終了が発覚するまでそのような動きとなっていたのですが、「緑文字盤」でない新型登場後、200万円以上という中古ボトム価格に到達。2019年上半期水準を大きく引き離す過去最高値となっているわけです。

以上のことから、現在水準は2019年上半期に近いものの、まだ一歩及ばずといったところだといえるかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。