2019年上半期まで年々上昇傾向となっていたロレックスの人気モデルですが、2019年夏に下落トレンドが始まって以降、下落と回復を繰り返している様子があったといえます。
特に今年春には、新型コロナによる下落トレンドが発生し、多くの人気モデルは2018年並の相場にまで下落しています。
ただ、緊急事態宣言の解除後は回復し、7月頃からは一部モデルが上昇。8月にはそのようなモデルがさらに増えてきて、今では新作発表によって116610LVなどが目立った上昇となっているわけです。
そういったことから、現在の様子は、2019年上半期以前のように「上昇傾向」に戻ったようにも感じます。
ただそれは、モデルチェンジによって値上がりした旧モデルが目立っているに過ぎないとなっている可能性もあります。
そのような問いに対する答えは、今年大きなニュースがなく、なおかつ人気というモデルの動きを見れば分かりやすいといえますが、それに最も該当するモデルこそ、このデイトナ116500LN黒文字盤だといえるでしょう。
この現行デイトナの黒文字盤は、「白文字盤よりも安い」という価格帯に位置していますが、現在水準はどのようになっているかというと、約258万円というボトム価格であります。
これはどういった水準かというと、2019年9月よりも約19万円高く、2019年6月よりも8万円ほど安いという状況です。
つまり、116500LN黒文字盤は、下落傾向となった2019年9月以降として、最も高い水準となっているわけですが、2019年上半期のピーク水準を超えたわけではないといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年6月 の安値 |
2020年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116500LN |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥2,398,000 | ¥2,584,146 | 186,146 | 107.76% |
7月の末頃から、2019年上半期を超えたというモデルをそれなりに見かけるようになってきましたが、このデイトナ116500LN黒文字盤や、GMTマスター2の116710BLNRなどは2019年上半期のピーク水準以上とはなっていない様子があります。
それらに共通するのは、2019年上半期並に回復しているものの、まだ2019年のピーク水準を超えていないという点です。
実は、サブマリーナ116610LVも、生産終了が発覚するまでそのような動きとなっていたのですが、「緑文字盤」でない新型登場後、200万円以上という中古ボトム価格に到達。2019年上半期水準を大きく引き離す過去最高値となっているわけです。
以上のことから、現在水準は2019年上半期に近いものの、まだ一歩及ばずといったところだといえるかもしれません。