2008年に6桁サブマリーナとして初登場した116619LB。デビュー当初は「サブマリーナ初のWG」ということもあり、高い注目度となっていました。
その時期といえば、WG人気が高い時代ということもあり、まさに116619LBは「最も偉いサブマリーナ」といった感覚。人気度と価格帯の高さから憧れの1本だったといえます。
しかしながら、2010年代半ばになるとWGの人気度は低下。YGよりも安い価格序列となるなど、2000年代では考えられない事態となったのです。
そういったトレンドの変化は、この116619LBも無視することはできなかったようで、デビュー時の印象からすると、人気は落ち着いたように感じられました。
2017年12月には、YGの116618LBよりも安い中古水準となっていたわけですが、これは以前の常識では考えられない価格序列だといえます。
そのため、116619LBはあまり優秀な値動きでないと思ってしまうところなのですが、実はずっと順調に値上がりするという状態が続いています。
初めて116619LBを記事で取り上げたのは2016年11月のことですが、それから1度も値下がりをお伝えすることがありません。
とはいえ、大きく変動するというわけでもなく、2016年11月に250万円という水準だったのが、2018年10月でも298万円というように、長らく200万円台を抜け出すことがなかったのです。
2016年⇒2018年という時代では、大きな変動となっていたモデルが多かっただけに、116619LBの動きはそこまで目立たないという印象だったといえます。
そんな116619LBですが、2019年6月には309万円という中古ボトム価格となり、ようやく300万円台に到達。
2019年6月といえば、まさに多くの時計が値上がりしていた時代ですが、その後の下落トレンド時にも値下がりすることはなく、ずっと上昇した経緯があります。
そして、今年8月には352万円という水準まで上昇したのですが、2019年までの値動きと比較して、動くスピードが早くなったと感じました。
116619LBがそのような値動きをしてから、まだ1ヶ月しか経過していないのですが、なぜ記事化しているかというと、かなり大きく派手に動いたからです。
この1ヶ月といえば、サブマリーナの世代交代がありましたが、今回のモデルチェンジによって、青サブ以外は黒文字盤というルールに変更。これは5桁時代と同じ法則に戻ったわけですが、その結果、生産終了となった6桁世代が大きく値上がりするという状況となっています。
116619LBはどうかというと、現在ボトム価格がなんと約406万円という水準。8月から1ヶ月で値動きした額は約54万円となるわけですが、変動額の大きさだけでなく「400万円台」というステージになったことに驚きます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年8月 の安値 |
2020年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 116619LB |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥3,520,000 | ¥4,067,800 | 547,800 | 115.56% |
先のように、この116619LBは200万円台を抜け出すまでに3年近い時間を要しましたが、今では400万円台という水準になっているのです。
300万円台となったのは、2019年6月ですから、『300万円台⇒400万円台』という価格ステージの変化は1年3ヶ月にまで縮まったといえます。
さて、この116619LBは派手に値上がりしたわけですが、そうなると気になるのがYGの116618LBとの価格差。
116619LBといえば、これまで「優秀な動き」をしていると感じられても、実はYGの1166118LBと差がないということも珍しくなく、WGとYGは連動するかのような動きをする傾向があるのです。