パシャCにはいくつかの世代がありますが、ちょうど腕時計ブームといわれた2000年前後の時代に現行だったのがこの黒文字盤W31043M7です。
これは、同じくスモールデイトの白文字盤と同じ世代ですが、白文字盤が2000年にビッグデイトにモデルチェンジされて以降も、黒文字盤だけモデルチェンジされることなく売られていました。
そのため、白文字盤と比べて近代的な個体が多いという傾向があり、実際「L表記」の文字盤が中古市場に多い傾向だといえます。
この「L」はルミノバを意味するのですが、ちょうどこの90年代後半という時期に、それまでのトリチウム(T)からルミノバ(L)に発光塗料が変更された経緯があります。
これは、カルティエに限らず、高級腕時計ほぼ全体に見られる傾向。パネライやロレックスでは現在、「トリチウム」が人気要素となっているため、有名な「アイテム」だといえるでしょう。
かつては、ルミノバのほうが「新しい」という理由で人気があったのですが、トリチウム文字盤が生産終了になってから20年近くが経過した現在では、逆にレアアイテムとして注目されています。
パネライに関しては、2000年代の段階からトリチウム人気が高かったため、そういったことは常識という印象ですが、ロレックスでもトリチウム人気が出たことについては「時代が変わった」という感想になります。
そのようなことを考慮すると、今後もトリチウム文字盤の個体は、他のブランドでも人気が出てきそうなところですが、今のところそういった傾向はありません。
トリチウムを使っているのは、主にスポーツモデルですが、いわゆる「やけ」が目立つようなもモデルがそこまで多くないため、あまり人気とならないのかもしれません。
ただ、トリチウムのやけを味わえるようなモデルでも、ルミノバとあまり価格が変わらないというモデルは多々あり、実際ブルガリのスクーバなどがそれに該当します。
そして、今回お伝えするパシャC黒文字盤もまさにその例だといえるのですが、現在トリチウム個体でもルミノバとほぼ変わらない価格帯で購入可能となっています。
また、値動きの観点でも3年前と比べてほぼ変わっておらず、割高感が無い時計が欲しいというニーズにはとても良い1本だと感じます。
|
カルティエパシャCW31043M7の価格比較
時計名 | 状態 | 2017年9月の安値 | 期間 | 2020年9月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ パシャC W31043M7 |
中古 | ¥148,000 | 3年 0ヶ月 |
¥140,800 | -7,200 | 95.14% |