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現在相場考察

メテオライト文字盤の評価、デイトナ116509

2020年10月10日更新
ロレックスのデイトナ116509について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年8月の安値と2020年10月の安値を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は¥543,000だった。

デイトナ メテオライト文字盤 116509についての考察(2020年10月)

ホワイトゴールドという素材は、2000年代において最も人気なK18といった印象でしたが、ここ2年ぐらいのトレンドとしては、最も人気がないK18といえるかもしれません。

実際、ロレックスのWGモデルはもちろん、パテックフィリップでもWG相場は安く、RG>YG>WGといった中古序列となっているように感じます。

WG人気が以前ほど高くなくなったのにはいくつかの理由があるといえますが、

  • 中国市場の拡大と中国でのYG人気
  • 以前よりもプラチナモデルが増えた
  • といったところが強いと感じます。

    WG人気の変化に伴って、2000年代において「最も憧れのデイトナ」という印象だった116509はここ最近、他のK18と比べて割安感がありました。

    また、116509には、このモデル(と116519)にしかない「メテオライト文字盤」というアイテムがあるわけですが、そのメテオライトをもってしても、近頃まであまり動かないという印象があったのです。

    しかし、そんな116509には今、異変が発生している状況。先日お伝えした黒文字盤は、350万円台に達するなど、これまでとは違う動きになっています。

    そして、そういった変化はメテオライト文字盤でも同様。現在、メテオライトのボトム価格は約399万円となっているのですが、2番目に安い個体はすでに400万円以上となっています。

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2019年8月
    の安値
    2020年10月
    の安値
    変動額 残価率
    ロレックス
    デイトナ
    メテオライト文字盤
    116509
    中古 1年
    2ヶ月
    ¥3,450,000 ¥3,993,000 543,000 115.74%

    実は筆者、以前から116509のメテオライト文字盤に注目していました。

    メテオライト文字盤は、

  • WGにしか存在しない
  • デイトナでは唯一
  • といった希少性があり、メテオライトとデイトナという組み合わせはすごく強いマリアージュだと感じます。

    そのため、強く評価されても不思議でないと思っていたわけですが、これまであまりそういった傾向とはなっていなかったのです。

    そして今回、メテオライト文字盤は、それなりに派手な変動額となっているわけですが、実はこのような動きは黒文字盤など、他の116509にも当てはまるわけで、「特にメテオライトだけが評価されている」わけではないようです。

    黒文字盤との価格差は、現時点で50万円程度。メテオライト文字盤の評価はもちろんされているものの、他の「通常文字盤 対 レア文字盤」の価格差よりも“差がない”と感じます。

    そういった意味では、「メテオライト」に対する評価はまだそれほど強くないといえるため、いつ評価されることになるのかが興味深いと思うのです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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