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現在相場考察

5月水準よりも90万円安い状況、ノーチラス5726/1A-010

2020年10月16日更新
パテックフィリップのノーチラス5726/1A-010について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年5月の安値と2020年10月の安値を比較し現在相場を考察。この0年5ヶ月での変動は¥-900,000だった。

ノーチラス 5726/1A-010についての考察(2020年10月)

年次カレンダーというアイテムは、かつてノーチラスとは無縁と思われていましたが、今ではノーチラスに当たり前にラインナップされている印象があります。

とはいうものの、ノーチラス3針といったイメージもまだ強く、時期によっては3針のほうが人気ということも珍しくありません。

特に、2018年にはそういったことが顕著で、この5726/1A-0105711/1A-010よりも安い水準となっていたのです。

その際、5726/1A-010約538万円だったのですが、その価格でもすぐに売れるといった様子はなく、3針よりも不人気」といった感覚がありました。

けれども、そんな5726/1A-010は2018年の年末頃から異なる様子となっていきます。

3針に対して「年次カレンダーの強さ」を見せつけるかのように値上がりしていった結果、2019年7月にはついに1000万円以上という水準にまで到達。

5726/1A-010は2018年6月の段階で約538万円でしたが、2019年7月水準は約1221万円に達していたのです。

その頃、この年次カレンダーに限らずノーチラスは全体的に上昇傾向といった様子がありましたが、年次カレンダー1000万円以上という水準はインパクトがあったといえます。

しかし、そういった凄さを見せつけられたかと思ったのもつかの間、その後は全体的な下落トレンドに伴い、5726/1A-010値下がり傾向となってしまいます。

そして、その後も緊急事態宣言に伴う再度の下落トレンドといった様子となっていったわけで、5726/1A-010もさらに値下がりしていた様子があります。

ただ、2020年7月頃からは、そういった時期に下落していたモデルが再度上昇傾向となっているため、5726/1A-010も再び上昇となっていても不思議ではありません。

けれども、5726/1A-010は、今でも値下がりが続いている状況。現在水準は、緊急事態宣言真っ只中だった2020年5月より、90万円も安い状況となっているのです。

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年5月
の安値
2020年10月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5726/1A-010
中古 0年
5ヶ月
¥9,900,000 ¥9,000,000 -900,000 90.91%

5726/1A-010は値下がり状態が続いている状況であるわけですが、こういった動きは他のノーチラスにも見られます

その筆頭といえるのが、クロノグラフ5980/1Aなのですが、文字盤色に関係なく全体的に値下がりしている傾向です。

5980/1Aも、この5726/1Aも、2019年に「1000万円以上になったノーチラスでありましたが、それらが今、いずれも値下がり状態というのは興味深い現象だといえます。

ただ、5980/1Aのほうは値下がりといっても1000万円以下になっていない反面、この5726/1A-010は5月の段階で1000万円を割った状態。そして、今やそのボトム価格は900万円となっているわけで、1000万円を100万円下回っている状況となっています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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