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腕時計特集

阿部泰治のパテック論 ~第30回~

2020年10月14日更新

みなさんこんにちは。

今月は私にとっても【 パテックフィリップ 】好きのファンの皆様にとっても、大きなニュースがありましたね。なんでしょう?ともったいぶっても仕方がない話ですので、すぐお伝え致しますが、価格改定です!!ただでさえ高価格帯であるのに、、、まぁ嘆いたところでという話でもありますが、今後の市場価格には多少なりとも影響してきそうですね。

さて、今日は当店で販売している【 パテックフィリップ 】の、価格も含めてリーズナブルなモデルと、まだ価格がそこまで上がってきてはいない人気のモデルをピックアップしご紹介をさせていただきます。

*コラムを上げる日程上、既に販売終了となってしまっている可能性もございます。あらためご了承ください。

「Ref.5960P-001」 アニュアルカレンダー・クロノグラフ Platinum

まず、この斬新なデザインの背景には、2006年に発表された画期的な自動巻クロノグラフキャリバー「Cal.CH28-520」のデビューを飾ることが挙げられます。

それまでの【 パテックフィリップ 】には無かった斬新なデザインは、この高機能ムーブメントの為といっても過言ではありません。他ブランドもこぞって発表した垂直クラッチ方式を採用し、フライバック機能を備え、時分双方の積算計を6時位置に同軸化し、実用複雑機構である”アニュアルカレンダー”を搭載してきたのは、流石【 パテックフィリップ 】の一言に尽きると思います。

今までの【 パテックフィリップ 】のモデルは、古典的かつ伝統的なデザインを重んじている傾向が強かったので、正直なところ、その当時はただただ戸惑いを隠せなかったのを覚えています。それくらいのインパクトがありました。

当時【 パテックフィリップ 】はリーマンショックが起こるまで、特に価格が上昇していたブランドのひとつであったと思います。こちらの「Ref.5960P-001」は国内正規店での販売価格は税込で600万円台であったのに対し、セカンドマーケットでは未使用品or新品の状態で1000万円前後の値を付けていました。その後、さまざまな追加文字盤が発売され2014年に生産中止が発表されます。ちなみに、最終的に付いていた価格は国内正規販売価格で900万円を越えていたと記憶してます。

それを考慮しますと、現在販売している「Ref.5960P-001」は、PT(プラチナ)ケースでサイズも40.5mmと使いやすく、機能面においてもクロノグラフにアニュアルカレンダーも備えてこの販売価格はかなりお得感があり、リーズナブルであると思います。

あらためて見るとグレーの文字盤も高級感があり、とても綺麗ですね。今回、コミットで販売している時計は、付属品もカレンダーのセッティングピンや冊子類も含め、完品と言えます。2020年の5月にメーカーにてオーバーホールがされており、そういった点でも安心してご使用がいただけます。*【 パテックフィリップ 】の時計は、メーカーでオーバーホールを行なった場合、発行日から2年間の修理保証が付いております。ケース、バックルはノンポリッシュで状態も非常に良いです。

「Ref.5167R-001アクアノート・エクストララージ 18KRG

続いて紹介するのが、今さら説明は不要かと思いますが【 パテックフィリップ 】の中でノーチラスと人気を2分するアクアノートのエクストララージサイズの18KRG(ローズゴールド)ケースです。アクアノートといえば、コンポジット素材をストラップに仕様した” トロピカルバンド ”が代名詞であり、特に人気であると思います。

色は、文字盤に合わせたお洒落なチョコレートブラウンです。色味としてはこれからの秋口にもピッタリな、とても品が良いイメージかと思います。ややツヤ感のあるブラウンの文字盤は、18KRG(ローズゴールド)ケースに相応しく、華やかでありながらどこか落ち着いた印象を受けます。トロピカルバンドのブラウンも明る過ぎず暗過ぎずで、丁度いい色味であると思います。

サイズについてですが、エクストララージと言われておりますが、ケース系は40.8mmで厚さも8.1mmと着用感も非常に良いです。現在、コミット銀座にて販売している「Ref.5167R-001」ですが、保証書の日付ですと2017年に販売がされた比較的高年式の個体です。多少のスレや小キズは見られますが、おそらくポリッシュが入っていないと判断ができ、状態も非常に良いと判断できます。

保証書は現行と同様のやや幅広になった作りで、しっかりとした質感のものです。*ご購入者の名前が記載されている部分のみ、カットされています。SS(ステンレススチール)モデルは特に人気で、国内正規販売価格から考えると、市場での販売価格は倍もしくは倍近くに設定されていると思います。その点を踏まえても、今回ご案内する「Ref.5167R-001」は入手するのにオススメ出来るモデルです。

あらためて説明する必要はないかと思いますが、2020年10月より【 パテックフィリップ 】の国内正規販売価格が改定されました。既にお気付きの方もいらっしゃると思いますが、こちらのモデルにつきましても40万円以上販売価格が上がっております。

ここのところの市場動向・流通状況を見ていると、想定し得ないことでも起きない限りは実勢相場が現状より下がる事はないのでは?と個人的に思います(笑)

まとめ

今回は、価格も含めてリーズナブルなアニュアルカレンダー・クロノグラフ「Ref.5960P-001」と、まだ価格がそこまで上がってきてはいないアクアノートの人気モデル「Ref.5167R-001」をピックアップしご案内をさせていただきました。

不定期ではありますが、今後も新着で紹介したいモデル、稀少モデル、思い入れのあるモデルがある際にはコラムでも触れたいと思います。

パテックフィリップ 】は、私自身が思い入れのあるブランドであるとともに、常に絶賛買取強化中ですので、ご売却をお考えいただいている方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談もお待ちしております。

この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。
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