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現在相場考察

新しめの世代ではコンビがレア、サントスガルベW20058C4

2020年10月22日更新
カルティエのサントスガルベW20058C4について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年5月の安値と2020年10月の安値を比較し現在相場を考察。この2年5ヶ月での変動は6万4558円の値上がりだった。

サントスガルベ W20058C4についての考察(2020年10月)

80年代頃に大ヒットとなっていたサントスガルベ。当時の人気はコンビモデルで、現在流通している80年代頃の“角張った”サントスガルベの中古個体は、その大半がコンビという傾向があるぐらいとなっています。

しかし、その一方で、90年代のサントスガルベとなると、不思議とSSが圧倒的に多い傾向があります。

90年代において、サントスガルベはそれまでの角張ったデザインから、丸みを帯びたデザインに変更。また、バックル部分もロレックスのような形状から、観音開きに変更されました。

この世代のサントスガルベには、SM、MM、LMがありましたが、後にXLが追加されています。

XLが追加といっても、LMの個体数は少なく、全体的に男性用が少ない傾向があるといえるでしょう。

とはいうものの、SSに関しての入手難易度はそれほど高くなく、特にXLは程度の良い個体が多い印象があります。

それに対して、なぜかコンビ個体は少なく、XLもLMもコンビとなると中古で売られているのをあまり見かけない傾向があるわけです。

ちなみに、80年代の“角張った”世代に関しては、それと同じぐらいSSがレア。ですから、サントスガルベは、「古い世代ではSSがレア、新しめの世代ではコンビがレア」となるわけです。

そうなると、無いものねだりとなり、よりレアなほうが注目されるといえます。

サントスガルベという存在、それも現行モデルでない世代は、ロレックスのスポーツ系と比べるとマニアックだといえますが、実はそれなりにファンが存在。そういった方々にとって『80世代モデルのSS、それも永久保証付き』などという個体が出たならば「待ってました」とばかりにすぐ売れることだと思います。

この90年代後半世代のコンビに関しては、“80年代SSの永久保証付き”ほどレアなわけではありませんが、それなりにレアだといえるでしょう。

そういったことは、相場にもしっかりと現れており、2018年5月水準と2020年10月水準とでは6万円ほどの変動となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年5月
の安値
2020年10月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
サントスガルベ
W20058C4
中古 2年
5ヶ月
¥235,440 ¥299,998 64,558 127.42%

現在、サントスガルベLMのW20058C4の白文字盤は約29万円という水準ですが、以前の印象からするとこれでも高くなったと感じます。

ちなみにW20058C4において、現在異なるデザインの文字盤個体が約27万円で出ていますが、そちらはサントスガルベ20周年記念モデルです。

通常文字盤では、インデックスがアプライドとならないのですが、20周年記念モデルはアプライド仕様。こちらのほうがレアなのですが、今現在に関しては通常文字盤のほうがやや高い水準となっています。

なお今現在、LM(自動巻)ではSSが0、コンビが2。XLではSSが複数、コンビが0という状況。本来LMにおいても、コンビのほうが少ない傾向があるのですが、今の状況としてはコンビのほうが多い状況となっています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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