先月の新作発表によって、一斉にモデルチェンジを受けたサブマリーナ。
今回は、SS、コンビ、K18が同時にモデルチェンジされましたが、こういった切り替わり方は久々だといえます。
筆者の記憶では、最後に同時モデルチェンジとなったのは2000年デビューのデイトナです。もしそれ以降、こういった形態のモデルチェンジがなかったのであれば、一斉モデルチェンジは20年ぶりだといえます。
また、今回旧型となったサブマリーナのデビューは、2008年にWG、2009年にYG、2010年にSSデイト、2012年にノンデイトといったように数年かけて行われていました。ですから、サブマリーナとしての一斉にモデルチェンジは5桁以来だといえるでしょう。
そんな新型サブマリーナですが、その特徴はなんといっても、5桁の正常進化いう見た目です。
旧6桁世代では、太いラグなど他の世代と異なる印象が特徴的で、緑サブに「緑文字盤」が採用されたり、初期の青サブは「サンレイでなかった」など、なにかと他の世代とは一線を画す傾向があります。
ですから、今回のモデルチェンジでは、新旧がはっきり違う印象となり、生産終了となった旧型が分かりやすく値上がりするという現象が起こったわけです。
中でも最も特徴的だったのが、この116610LVです。
116610LVは、現代の人気モデルの象徴的存在ですが、先のように「緑文字盤」というイレギュラーを持ち合わせているわけです。
ですから、生産終了となったインパクトは大きかったわけで、生産終了発覚直後の9月第一週には、その中古水準は約229万円に達していたのです。
ちなみに、生産終了発覚前における116610LVのボトム価格は約157万円だったため、『8月⇒9月』の1ヶ月間で72万円ほどの値上がりとなったことになります。
そしてそれから1ヶ月後の今、この116610LVは再び目立った値動きとなっているのですが、それは「値上がり」ではなく「値下がり」です。
現在、116610LVのボトム価格は195万円という水準。9月に200万円を大きく上回る様子だったのが、200万円を割ってしまっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年9月 の安値 |
2020年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
サブマリーナ 116610LV |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥2,298,000 | ¥1,950,000 | -348,000 | 84.86% |
生産終了発覚後に約72万円の値上がりした116610LVは、それから1ヶ月後の今、約34万円の値下がりとなっていることになります。
200万円を割ったということや、大幅値下がりというインパクトから、116610LVの9月はバブルだったと感じられるかもしれませんが、筆者としてはそういった感覚はありません。
もしも、現在水準が2020年8月状態に戻ったならばバブルだったといえますが、今の状況は8月水準を大きく上回っているわけです。
また、現在水準をもってしても歴代2位といえるため、やはり116610LVに対する評価は高いのだと思います。
以上のことから筆者としては、現在の動きはそこまでマイナスにとらえておらず、ごく自然な動きをしたと感じているわけです。