2019年6月に400万円以上という水準に達した5167/1Aですが、その後は下落トレンドによって300万円台に下落していました。
分かりやすく300万円台という状況になったのは、2020年1月のことでしたが、その際365万円という水準に下落しています。
そしてその後は、新型コロナによる下落トレンドがあったわけで、400万円台に回復するということには程遠く、回復傾向となった6月でも385万円という水準に留まっていました。
ですから、5167/1Aが400万円以上という水準に達していたのは2019年6月から数ヶ月間のことで、その後は10ヶ月以上にわたって300万円台だったことになります。
しかし今、そんな5167/1Aに異変が起きています。
現在、5165/1Aは目立って値上がりおり、そのボトム価格はなんと約448万円という水準。このことによって、5167/1Aは久々に400万円台回復となったことが分かるのですが、それだけでなく過去最高値更新というレベルの価格帯に達しているわけです。
これまで記事でお伝えした水準として最も高かったのが2019年6月の約405万円ですから、現在水準はそれを40万円以上も上回っているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年6月 の安値 |
2020年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
アクアノート 5167/1A-001 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥3,850,000 | ¥4,488,000 | 638,000 | 116.57% |
2020年といえば、上半期に緊急事態宣言による下落トレンドが発生したものの、それ以降は回復する腕時計が多く、夏頃からは“下落以前の水準”を上回るという動きとなっている様子があります。
そういった動きに該当するのは、ロレックスの人気モデルという傾向がありますが、中でも2019年上半期までそれほど目立った動きとなっていなかった存在という傾向があるように感じます。
このアクアノートも、2019年上半期頃までの動きでは、他の人気モデルと比べると“そこまで強くない”という印象があったため、現在動いているモデルと共通点があるように思われます。
とはいうものの、それはロレックスでの事例。
パテックフィリップはというと、近頃その多くが回復傾向とはなっておらず、ノーチラスなどは依然として緊急事態宣言時と同じような水準となっているモデルが多いわけです。
ですから、このアクアノートは今、パテックフィリップの中で最も目立った動きといっても過言ではありません。少なくともノーチラス5711/1Aよりもきちんと動いていることは確かです。
ノーチラスがあまり値動きしない今、アクアノートが目立って値動きしているというのは興味深い現象ですが、このままこの現象が続いたならば、いずれノーチラス5711よりもアクアノート5167のほうが高くなるなどという現象が起きても不思議ではないといえます。
もちろん、現時点では両者の相場差は200万円以上であるため、5711よりも5167が高くなるなどということはまだ現実的とはいえません。
しかしながら、最近5711において青文字盤よりも白文字盤のほうが高くなるという前代未聞のことが起こったわけですから、可能性がないとは言い切れないわけです。