2016年にエアキングがスポーツ系となってから、早4年が経過したため、「エアキング」に対して連想するイメージはすっかりスポーツモデルとなっているかもしれません。
しかしながら、エアキングは2014年頃まで長らく、エントリーというポジションにいたわけで、特に5桁時代においては、多くの人にとって身近な存在だったと思います。
6桁以降、WGベゼルモデルが出たり、オイスターパーペチュアルとの差が分からりづらくなるなどしたエアキングですが、5桁世代においては、キャラクターがはっきりしていたため、多くの人にとって「選択肢の1つ」として迷われる傾向があったと思います。
特に、エクスプローラーの14270がプレミア価格として評価されていた時代は、見た目が似ているのに安価といった感覚で、青文字盤の注目度が高かったようにも思います。存在感という意味では、現在のオイスターパーペチュアル114200のような感じだったといえるのではないでしょうか。
114200といえば、先日お伝えしたように2015年デビューのオイスターパーペチュアルが生産終了後にとても評価されている傾向があり、「かつての新品実勢価格よりも、後の中古相場のほうが高い」という状況になっている様子があります。
エントリークラスの製品としてそういったことは稀だといえるわけですが、実は以前からそれを達成していた存在があります。
それこそが、この5桁エアキングであるのですが、2018年頃の段階で、文字盤バリエーション問わず、2001年1月の新品実勢価格よりも中古相場が高いということになっていました。
5桁世代のエアキングは、リーマンショック後は10万円台前半といった価格帯だったのですが、“高くなった”といわれたアベノミクス後でも、20万円台前半という中古水準でした。
2001年1月における14000の新品実勢価格が約25万円でしたから、「かつての新品よりも中古が高い」というわけではなかったのです。
それが大きく変わったといえるのが2018年なのですが、その際14000Mが30万円台に突入したのです。
14000よりも14000Mのほうがやや高い傾向があるため、2018年においては「14000Mが30万円台」という様子でしたが、その後、14000のほうも30万円以上という水準に達しています。
ですから、2018年が5桁世代のエアキングにとって大きな転換点となったわけですが、その後はどうかというと、あまり値動きしていない様子であります。
2018年5月に約33万円という水準に達した14000Mの黒文字盤ですが、現在水準は約35万円。この2年半で変化した額は2万円という状況なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値 |
2020年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エアキング 黒文字盤 14000M |
中古 | 2年 6ヶ月 |
¥338,000 | ¥358,000 | 20,000 | 105.92% |
2018年から2020年といえば、大きな上昇トレンドと、下落トレンドとがありましたが、5桁世代のエアキングはというと、そういった大きな出来事を無視するかのように変動していない様子があります。
2015年から2018年までの間は、派手ではないにしても「じわじわ」と動く様子があった5桁エアキングですが、2018年から現在までにかけてはあまり動いていない状況となっているのです。