5桁世代においてGMTマスター2とサブマリーナは、兄弟的なラインナップとなっていましたが、特にそういったことを感じさせるのがコンビやYGモデルの構成です。
6桁世代以降、GMTマスター2とサブマリーナにおけるコンビ以上のラインナップは変化しましたが、5桁時代では同じようなキャラクターでした。
具体的には、どちらもコンビ以上となると、
という内容でした。
サブマリーナの専用色は「青サブ」として有名な青文字盤でしたが、それにあたるGMTマスター2の専用色が茶色文字盤だったのです。
そして、茶色文字盤になるとベゼルも「茶金」という専用色になったわけですが、この独特な色合いはとても魅力的だと感じます。
実際、茶金はそれなりに知名度があるといえ、「ルートビアー」というニックネームがついています。
そんな茶金ベゼルのGMTマスター2ですが、これまでの相場はそれなりに「高い」イメージがあり、2019年の8月時点では、124万円というボトム価格になっていました。
その頃、青サブなどはまだ100万円以上という水準でなかったわけですから、120万円台だったGMTマスター2は、「抜きん出て高い」印象があったといえます。
ちなみに、青サブといえば、先日お伝えしたように2020年10月に100万円以上という水準に達していますが、そうなると、この16613茶金も「もっと動いたのではないか」と期待してしまいます。
では、現在水準はどうなっているのでしょう。
その答えは、約123万円であるのですが、これは2019年8月水準とほぼ変わっていないといえる様子なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年8月 の安値 |
2020年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 茶金ベゼル 3連ブレスレット 16713 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥1,240,000 | ¥1,231,000 | -9,000 | 99.27% |
なお、この16613茶金には、3連ベゼルとジュビリーがありますが、近年はジュビリーのほうが高い様子があります。
とはいっても、3連の方も2018年6月時点で、すでに100万円以上という水準に達していたわけで、16610青サブよりも2年以上も早く100万円以上となっていたわけです。
ではなぜ、現在において、青サブが動いたのにルートビアーは動かなかったのでしょう。
その理由として考えられることが1つあるのですが、それはトレンドの変化です。
これまで、GMTマスター2とサブマリーナとでは、GMTマスター2のほうが人気という傾向がありました。
それは6桁世代でも、5桁世代を見ても同様で、GMTマスター2のほうが高い水準にいたわけです。
しかし、今の状況ではサブマリーナが派手に値動きしている一方、GMTマスター2に関してそういった様子がありません。
その結果、GMTマスター2とサブマリーナの差は近くなり、一部に関しては、GMTマスター2よりもサブマリーナのほうが高いという状況になっているのです。
この16613茶金の場合、青サブよりも安くなったわけでは無いものの、変動しないという点において、「トレンドの変化」をといった様子を若干ではありますが感じられる部分があるように思います。