ノーチラスは2017年春頃からそれまで以上に派手な変動をするようになりましたが、特に動いていたのが現行世代のSSモデルでした。
そして、その1世代前、つまり3800となると、その変動はやや地味といったところがあったのですが、それでもSSは着実に値動きしていた傾向があります。
しかしながら、同じ3800でもコンビとなると例外で、あまり値動きしない傾向がありました。
2017年以降、他のノーチラスがどんどん高くなるなかで、3800/1JAだけはあまり値動きせず、その相場は200万円以下という状況が長く続いていました。
近年では200万円以上という水準になっているものの、その変動幅は他のノーチラスと比べて地味だったといえます。
また、ここ1年ぐらいの間においては、3800は現行世代よりも値動きするという傾向を見せることもありますが、それでもコンビはSSほどの値動きではなかったわけです。
その結果、3800/1Aが400万円近い水準であるのに対し、本来豪華なコンビは230万円程度だったわけで、「ずいぶん安いノーチラス」というキャラクターとなっていたのです。
しかし今、そんなコンビのノーチラスに変化が生じている様子があります。
現在、この3800/1JA金文字盤のボトム価格はなんと296万円という状況なのですが、これは今年2月水準に対して65万円も高いのです。
このことによって3800/1JAは300万円近い水準になっているため、これまでとは価格帯の印象が大きく変わったと同時に、「ノーチラスらしい値動きを見せた」という状況であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年2月 の安値 |
2020年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 金文字盤 3800/1JA |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥2,310,000 | ¥2,960,000 | 650,000 | 128.14% |
「SSが市場全体に大きな影響を及ぼすほどの上昇となっているのに、同じモデルのコンビが値動きしない」という状況はこれまでもありましたが、その筆頭格こそデイトナの16523でした。
エルプリ世代のデイトナといえば、2016年12月頃から派手な変動となった結果、2017年には市場全体を牽引するほどの存在感となっていたわけですが、同じ2017年において16523だけはほぼ値動きしていなかったのです。
とはいっても、16523は2017年11月頃からは徐々に動き始めたため、全く動かなかったわけではあありません。
16523の動きは、まさにこのノーチラス3800/1JAと似ているといえ、「SSと比べると全く動かないように見える」ということが共通していたといえます。
しかし、そんな3800/1JAは今回『9ヶ月で65万円の上昇』となったわけで、ついに「コンビは動かない」という状況を脱したのです。