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現在相場考察

2018年水準よりも安い、ダトグラフ403.032

2020年11月26日更新
ランゲ&ゾーネのダトグラフ403.032について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年7月の安値と2020年11月の安値を比較し現在相場を考察。この2年4ヶ月での変動は¥-200,000だった。

ダトグラフ 403.032についての考察(2020年11月)

2016年頃まで、ランゲ&ゾーネの中古相場は、なかなか凄いといえる状況でした。

そのとき、主に動いていたのはランゲ1ですが、他のモデルもそれなりに動いていた様子があったのです。

特に凄いと感じられたのは2015年から2016年の春頃までですが、その際ランゲ1(YG)は260万円台ダトグラフに関しては530万円台という状況でした。

2016年という時期は、今からたったの4年前でありますが、改めてその時代の中古腕時計事情を思い返してみると「当時の500万円台は“かなり高い”と感じられる水準」だったと思います。

2020年現在の感覚でいうならば、2016年の「500万円台」は、今の「1000万円以上」というイメージだったのではないでしょうか。

また、2016年時点の500万円台という水準では、派手な変動する腕時計がほぼ無い状況でした。

今では、1000万円以上でも「数ヶ月で数十万円(数百万円)」という値動きをするモデルがありますが、2016年当時ではそのような値動きをする価格帯は、ざっくり300万円ぐらいまでという感覚があったといえます。

そういった状況のなか、500万円台という水準だったダトグラフですが、当時の印象としては500万円台にしては動くという感覚もあったといえます。

なぜならこの時計、2006年に348万円だったのが2016年3月に約537万円となっていたからです。変動する期間は「数ヶ月」というわけではなかったものの、その変動額は約189万円というボリュームでした。

ちなみに、2006年という時期は、全体的に腕時計が高いといえたため、『2006年対2016年で約189万円の上昇』ということは「凄い」といえたわけです。

そのようなことから、2016年においてこのダトグラフは、凄い腕時計という印象があったわけで、他のランゲ&ゾーネとともに注目度の高い1本という感覚があったように感じます。

しかし、そんなランゲ&ゾーネは2017年以降、あまり値動きしない傾向となってしまったのです。

2017年にはランゲ1200万円以下にまで値下がり。ダトグラフも2018年に480万円に下落しています。

そして、それ以降、特に目立った変動がないため、この3年ぐらいの間においてランゲ&ゾーネは以前よりも目立たなくなってしまったという印象になります。

本記事で参考とした中古腕時計

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ランゲ&ゾーネ 403.032/LS4034AD ダトグラフ PG 手巻

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年7月
の安値
2020年11月
の安値
変動額 残価率
ランゲ&ゾーネ
ダトグラフ
403.032
中古 2年
4ヶ月
¥4,800,000 ¥4,600,000 -200,000 95.83%

それはダトグラフの現在水準からも感じるのですが、この403.032の現在ボトム価格は2018年7月水準よりも低いのです。

2018年7月の480万円は、2016年3月の約537万円と比べて約57万円の値下がり状態でしたが、現在水準は2018年7月よりもさらに20万円安いわけです。

2016年と比べても、2018年と比べても、全体的な相場は「高くなった」という印象がありますが、ランゲ&ゾーネは逆。このダトグラフに限らず、2016年水準よりも安いモデルがそれなりにある状況であるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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